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【自転車での携帯電話使用規制について考える(3)】

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●前回の記事【自転車での携帯電話使用規制について考える(2)】(あざらしサラダ:10月28日)では行政機関のHPをいくつか紹介し、各自治体などは、携帯電話使用運転など自転車利用者のルール無視・マナー低下により自転車の事故が増加していると見ているのではないか、と述べましたが、この問題についてマスコミ等は、これまでどのように報道してきたのでしょうか。

○以下に紹介する記事は、いずれも自転車の事故について扱った記事ばかりですが、これらの記事から「対策提言」をまとめるためのヒントが得られるか、考えてみたいと思います。

●暴走自転車の取り締まり強化、警告無視なら逮捕も (読売新聞 2004/4/6/14:32)
 警察庁によると、自転車が歩行者をはねた事故は昨年、2243件で、一昨年から15・6%(302件)も増えた。このうち、歩行者の負傷者は306人増の2045人、死者も3人から6人になった。同庁などが所管する「交通事故総合分析センター」の分析では、昨年の死傷事故件数は10年前の約4倍にあたるという。
 昨年1月には、茨城県つくば市の県道の歩道で、会社員の男性(55)が、前から来た高校3年の男子生徒(18)の自転車と衝突し、頭を強打して死亡。この事故では、男子生徒の前方不注意が原因とされた。また、同10月には、広島県因島市の県道を愛犬を連れて横断していた男性(63)が、サイクリング大会に出場していた男性(34)の自転車にはねられ、転倒後に死亡している。
 自転車事故増加は人込みを猛スピードで走ったり、携帯電話を掛けながら運転したりするなど、マナー悪化が要因になっている。
◆自転車=道路交通法2条は「ペダルを使い、人の力で運転する2輪以上の車」と規定。
 2人乗りの場合、2万円以下の罰金または科料が科されるほか、携帯電話や、傘をさしながらの安全運転義務違反は、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金に。
 死亡事故を起こすと、刑法の重過失致死罪が適用されることもある。

○上の記事では、自転車事故増加は『携帯電話を掛けながら運転したりするなど、マナー悪化が要因』と分析していますが、何に基づいてそのように分析したかは明らかにされていません。

●「お気楽サイクル」(報道特捜プロジェクト)
 去年5月、東京・板橋区で自転車と歩行者の衝突による死亡事故が起きた。自転車に乗っていた男は、ペットボトルを持ちながらの片手運転だった…。こうした事故を無くそうと、板橋区では今年4月から、『自転車安全利用条例』を施行し、区が警察と協力して、自転車の正しい乗り方を指導している。
 しかし、いくら指導しても傘を指しながらの片手運転や、車道の斜め横断など、ルールやマナーを無視する自転車が後を絶たない。自転車にもちゃんとしたルールがあることをみんな知っているのだろうか。
 そこで特捜オンブズマンは、自転車に乗る人100人にルールに関するアンケート調査を行った。(囲みが正解、数字は回答者数)
■傘を差す場合、片手運転をしてもよい? YES:29/NO:71
片手運転は安全運転義務違反。雨の日でも傘差し片手運転はダメ!)

○こちらの記事では、自転車のルールについてアンケート調査を実施した結果、片手運転がルール違反だということについて「7割がルールを知らない」と問題提起していますが、私は、どちらかといえば現在の道交法において「携帯電話使用運転=安全運転義務違反」と明確に規定されていないことが問題ではないかと思います。
 ここが曖昧だからこそ、自転車を運転中に携帯電話を使用する者が後を絶たないのではないでしょうか。

●多発地域の指定受け、対策強化(タウンニュース)
 大和署交通課によると、8月末現在で市内の全事故件数は1342件(内死者数は4人)で、自転車事故件数は392件(内死者数1人)と約30パーセントを占めている。前年と比べても32件の増加だという。
 具体的な防止策として同署では、街頭パトロール中の直接指導や市内小学校を対象に自転車安全教室を定期的に開くなどの取組みを行っているが、「夜間の無灯火や2人乗り、携帯電話を使用しての走行が最近特に目立ちます。非常に危険なので絶対にやめてほしい」と呼びかけている。

○この記事では、自転車事故の具体的な防止策として、街頭パトロール中の直接指導や市内小学校を対象に自転車安全教室を定期的に開くことを紹介しています。しかし、多くの記事で書かれているように携帯電話使用運転が後を絶たないのは、これらの対策では不十分ということを物語っているのではないでしょうか。

●自転車〈上〉我が物顔の“交通強者”(ルポタージュ’04)
 交通弱者とされた自転車で、歩行者との衝突事故が、全国的に増えている。肝心のマナーは、どうなっているのだろうか。
 「市民の台所」として知られる同市早良区の西新中央商店街。携帯電話で話しながらや、ジュース片手の運転も目にした。
 買い物に来た女性(84)は7、8年前に20歳代の男性の自転車に追突された。全国的にみて、自転車の衝突でけがをするのは50歳以上が多いようだ。
 自転車利用者には今、「交通強者」という認識が求められている
 自転車事故 交通事故総合分析センター(東京)によると、自転車による歩行者の事故件数は全国で2002年に1941件と10年前の約4倍。被害者となる歩行者は、全国的に56歳以上が大半

○この記事では、自転車と歩行者(特にお年寄り)の事故が増えているとして、かつては「交通弱者」とされた自転車に対して、今は「交通強者」という認識が求められている、と問題提起しています。

○以上の記事から「対策提言」をまとめるにあたっては、
①自転車事故の増加とマナー違反(ルール違反?)との関係を明らかにする。
②携帯電話使用運転が道交法違反であることを明らかにする。
③パトロール中の指導や現行の自転車安全教室に加えて、実効ある事故防止対策を検討する。
④いまや自転車は「交通強者」であるという認識を広める。

 などが求められていると言えそうです。

 なお、「対策提言プロジェクトチーム(仮称)」に対して、「ブロガー新聞」読者の皆さんからサポートのご協力や建設的なご意見を多数頂いております。
 この場をお借りして、皆さんに厚くお礼を申し上げます。

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by azarashi_salad | 2004-10-30 19:18 | 私説 <:/p>

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