【自転車での携帯電話使用規制について考える(1)】

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●H11年度の道交法改正により、自動車等を運転中の携帯電話及びカーナビ等の使用が禁止(ただし罰則規程なし)されました。
 しかし、その後もこれらにまつわる事故件数が増加したため、平成16年度に道交法を再度改正することになりました。

○平成16年度の道交法改正についての「パブリックコメント」において、警察庁の「道路交通法改正試案」に対して寄せられた主な意見は、以下のとおりです。
○ 日頃から携帯電話等の使用による危険な運転行為について問題視しており、今回の罰則見直しにより、そうした行為が抑制されることが期待できる。
といった試案に賛成する御意見があったほか、条件付賛成としての立場から、
○ 更に罰則を厳しくすべき。
○ ハンズフリーで行う通話についても禁止すべき。
○ 自転車についても罰則の対象とすべき。
○ 喫煙、読書等の運転中に行う他の行為についても禁止すべき。
といった御意見、他方、反対の立場から、
○ 仕事をする上で支障が生じる。
○ 本人の自主性に任せるべき。

 一方、これらの意見に対する「警察庁の考え方」は、以下のとおりとなっています。
今回の改正試案は最近の携帯電話等の使用に係る交通事故の増加に対応するため自動車や原動機付自転車の運転中に、携帯電話等を手で持って通話したり、電子メール送受信等のため携帯電話等を手で持って画面を注視する行為自体に対して、罰則の対象とするものです。
 罰則について、改正試案では5万円以下の罰金を科すことととしていますが、これは、道路交通法の他の規定違反に対する罰則との均衡を考慮したものであり、また、改正試案のとおりに罰則を見直すこととした場合には、運転中に携帯電話等を使用することについて相当な抑止効果が期待されることから、更なる罰則の引上げについては、今後の携帯電話等の使用に係る交通事故の発生状況等を踏まえ、慎重に検討することとしたいと考えています。
 自動車等の運転中に、ハンズフリー装置を用いて携帯電話等を使用する行為については、携帯電話等を手で持つことなく通話ができるため運転操作の安定性等が異なることから、現段階で携帯電話等を手で保持する場合と同様の規制対象とするまでの必要性はないと考えています。
 自転車の運転中における携帯電話等の使用についても、これによる交通事故発生件数が極めて少ないことから、現段階で自動車等の運転中と同様の規制対象とするまでの必要性はないと考えています。
 喫煙、読書等運転中における他の行為については、その態様によっては危険な場合もあることから、携帯電話等の使用についてと同様に安全教育を行うこととしております。また、これらの行為のうち、実際に交通の危険を生じさせた場合には、安全運転義務(道路交通法第70条)違反として取り締まります。
 自動車等の運転中に、携帯電話等を仕事上の必要性から使用することについては、運転中における携帯電話等の使用による危険性が、仕事上の使用であると私用上の使用であると変わるものではないことから、原則的には、許容すべきものではないと考えています。
 自動車等の運転中における携帯電話等の使用を運転者本人の自主性に委ねることについては、現行法上、携帯電話等の使用に係る規定に違反するだけでは直ちに罰則の対象とせず、使用によって道路における交通の危険を生じさせた場合に限り、刑罰を科すこととしているところ、平成14年中の携帯電話等の使用による交通事故発生件数が、平成12年中の約2倍となっていることから、もはや、本人の自主性に委ねることは適当ではないと考えています。


○今回、私たちが検討しようとしている「対策提言」は、ある意味、この「警察庁の考え方」に異を唱えるものと言えるでしょう。
 そのためには、この「考え方」の不備を明らかにした上で、道交法の再改正(自転車を運転中の規制強化)の検討を警察当局に迫ることが必要だと思います。
 
 この「考え方」を読む限りでは、平成16年の道交法改正で自転車の規制が盛り込まれなかった理由は、『交通事故発生件数が極めて少ない』からとされていますが、この資料では具体的な事故件数等が明らかにされていないため、まずは自転車の事故件数等の調査が必要です。
 これについては、平成11年度の道交法改正で運転中のカーナビ等の使用禁止(罰則規定なし)が盛り込まれているので、少なくともこれと同じくらいの事故件数があれば、自転車の規制(罰則規定なし)を盛り込むことは可能ではないかと考えます。

 今回は、残念ながらこの事故件数が載っている資料を探すことができませんでした。
 もし、これらのデータをご存じの方がいらっしゃいましたら、この記事または[ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘さん]の記事『緊急提言、携帯電話』まで、コメントかトラックバックで教えて下さい。よろしくお願いします。

○私は、警察庁のこの「考え方」は『多数の犠牲者が出るまでは規制しない』と言っているに等しく、実際に怪我をしたり亡くなった方やそのご家族など、事故の被害に遭って苦しんでいる人のことを考えているのか疑問に思います。
 【自転車での携帯電話使用規制について考える(2)】では、「自転車の事故件数は本当に少ないのか?」について迫ってみたいと思います。
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by azarashi_salad | 2004-10-27 09:15 | 私説 <:/p>

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