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復興予算に関する会計検査院報告(まとめ)

震災瓦礫の広域処理は税金のバラマキ・無駄遣いだけでなく、復興予算の被災地外への流用にあたることから、これまで「会計検査院へ通報すべき」と呼びかけてきた。

昨日、東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等について、会計検査院が検査結果を報告したので、報告書の内容から環境省の瓦礫処理事業をチェックしてみた。

その結果は以下のとおりで、復興予算全体については東日本大震災復興構想会議の「提言」が復興施策に正しく反映されているか、また「基本方針」に照らして不適切な施策を実施していないか検証が必要といえる。

◆復興予算に関する会計検査院報告(その1)


中でも環境省の瓦礫処理事業(災害廃棄物処理事業)については、執行率、繰越率、不用率が適切か検証が必要である。

特に予算現額が1000億円以上で支出率が10%未満の事業として、H23年度3次補正の「災害等廃棄物処理事業費補助金」を指摘しているが、環境省は失政(低支出率)の原因を住民に責任転嫁しており問題といえる。

一方「災害廃棄物処理代行事業」(直轄)の支出済額が0%の原因については未検証のままであり、早急な検証が必要である。

◆復興予算に関する会計検査院報告(その2)


さらに、環境省は被災地の早期復旧及び復興を果たすため、一般廃棄物処理施設を緊急に整備し処理能力等の強化を図る、として復興予算を被災地以外の一般公共事業に流用している。

具体的には、「循環型社会形成推進交付金」(公共)(内地分)として43億円を支出している。また「循環型社会形成推進交付金」(公共)(北海道分)として4.7億円を支出済みだ。

これらは、いずれも「復興予算」を被災地以外の廃棄物処理施設整備(一般公共事業)に流用しており、具体的な事業内容を早急に明らかにして流用した交付金の返還を要求すべきと考える。

◆復興予算に関する会計検査院報告(その3)



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by azarashi_salad | 2012-10-28 10:01 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算に関する会計検査院報告(その3)

さらに、環境省は被災地の早期復旧及び復興を果たすため、一般廃棄物処理施設を緊急に整備し処理能力等の強化を図る、として復興予算を被災地以外の一般公共事業に流用している。

具体的には、「循環型社会形成推進交付金」(公共)(内地分)として43億円を支出している。また「循環型社会形成推進交付金」(公共)(北海道分)として4.7億円を支出済みで、いずれも「復興予算」を被災地以外の廃棄物処理施設整備(一般公共事業)に流用しており、具体的な事業内容を早急に明らかにして流用した交付金の返還を要求すべきと考える。

◎一般公共事業関係費
 被災地の早期復旧及び復興を果たすため、一般廃棄物処理施設を緊急に整備し、処理能力等の強化を図る。
→復興予算を被災地以外の一般公共事業に流用。

・循環型社会形成推進交付金(公共)(内地分)
 予算現額125.6億円、支出済額42.8億円、繰越額82.8億円、不用額0億円
(執行率34.1%、繰越率65.8%、不用率0.0%)(本文P173下表)
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注)ふじみ野衛生組合(三鷹市・調布市)の10億円以外にも43億円支出。

・循環型社会形成推進交付金(公共)(北海道分)
 予算現額4.8億円、支出済額4.7億円、繰越額0億円、不用額0億円
執行率98.6%、繰越率0.0%、不用率1.3%)(本文P174下表)
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注)北海道にも4.7億円支出。
 いずれも「復興予算」を被災地以外の廃棄物処理施設整備(一般公共事業)に流用。
→具体的な事業内容を明らかにして流用した交付金の返還を要求すべき。


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by azarashi_salad | 2012-10-26 19:25 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算に関する会計検査院報告(その2)

中でも環境省の瓦礫処理事業(災害廃棄物処理事業)については、執行率、繰越率、不用率が適切か検証が必要である。特に予算現額が1000億円以上で支出率が10%未満の事業として、H23年度3次補正の「災害等廃棄物処理事業費補助金」を指摘しているが、環境省は失政(低支出率)の原因を住民に責任転嫁しており問題といえる。
一方「災害廃棄物処理代行事業」(直轄)の支出済額が0%の原因については未検証のままであり、早急な検証が必要である。

◎環境省の瓦礫処理事業(災害廃棄物処理事業)
 「災害廃棄物処理事業費」は、東日本大震災により被害を受けた地域の地方公共団体が行う災害廃棄物等(がれき)の処理に要する費用の一部補助、国が代行して行う災害廃棄物処理に要する費用等で、1次補正3519億余円、3次補正3859億余円、計7378億余円が計上。
(表14)
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◎災害廃棄物処理事業費費(H23年度予算)の執行状況
・1次補正:予算現額3519億円、支出済額2530億円、繰越額739億円、不用額249億円
執行率71.9%、繰越率21.0%、不用率7.0%)(表16-3)
・3次補正:予算現額3859億円、支出済額656億円、繰越額3202億円、不用額1億円
執行率17.0%、繰越率82.9%、不用率0.0%)(表16-5)
→執行率、繰越率、不用率が適切か検証が必要。

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◎予算現額が1000億円以上で支出率が10%未満となっている事業
・災害等廃棄物処理事業費補助金(環境省)(3次補正)
 予算現額3129億余円、支出済額146億余円、繰越額2983億余円、不用額843万余円。
 東日本大震災により発生した災害廃棄物を処理するため、市町村が実施する災害廃棄物の収集、運搬及び処分に係る事業等に対し財政的支援を行うものであり、支出率4.6%、繰越率95.3%、不用率0.0%となっている。
 環境省は、住民の理解が得られないことなどにより、関係自治体等が災害廃棄物の仮置場及び仮設焼却施設を設置するに当たり、調整に不測の日数を要したため、支出済額が予算現額を大幅に下回ったと説明。(本文P172下表)
→環境省は失政(支出率低下)の原因を住民に責任転嫁。

◎支出率0%の事業
・災害廃棄物処理代行事業(直轄)(環境省)
 予算現額47.7億余円、支出済額0億余円、繰越額47.7億余円、不用額0万余円。(同)
→支出済額が0%の原因について未検証。

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by azarashi_salad | 2012-10-26 19:19 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算に関する会計検査院報告(その1)

震災瓦礫の広域処理は税金のバラマキ・無駄遣いだけでなく、復興予算の被災地外への流用にあたることから、これまで「会計検査院へ通報すべき」と呼びかけてきたが、昨日、東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等について、会計検査院が検査結果を報告したので、報告書の内容から環境省の瓦礫処理事業をチェックしてみた。

◆会計検査院HP

◆要旨

◆全文

◆別表

復興予算全体については、東日本大震災復興構想会議の「提言」が復興施策に正しく反映されているか、また「基本方針」に照らして不適切な施策を実施していないか検証が必要といえる。

◎東日本大震災復興構想会議
 復興の主体である地方公共団体が、自ら策定する復興プランの下、効率性や透明性を確保しながら真に復興に役立つ事業を進めることが求められることから、使い勝手のよい自由度の高い交付金の仕組みが必要であること、現行制度の隙間を埋めて必要な事業の柔軟な実施を可能とする基金の設立を検討すべきこと、などが提言。
→「提言」が復興施策に正しく反映されているか検証が必要。

◎復興基本方針
・復興期間は10年間とし当初5年間は「集中復興期間」。
・「集中復興期間」に実施する施策・事業の事業規模は国と地方(公費分)とを合わせて19兆円程度、10年間の復旧・復興対策規模は23兆円程度。
・国は被災者及び被災した地方公共団体の意向等を踏まえつつ、各府省一体となって、被災地域の復旧・復興及び被災者の暮らしの再生のための施策等を実施。
→「基本方針」に照らして不適切な施策を実施していないか検証が必要。

◎東日本大震災の復旧・復興に係る予算及びその財源の状況
・H23年度1次補正は既定経費の減額等として4兆0153億円
・H23年度2次補正は前年度剰余金受入として1兆9106億円
・H23年度3次補正は復興債等として9兆2438億円

◎復興予算の繰越し状況
 繰越額についてみると、1次補正8142億余円、2次補正4222億余円、3次補正4兆4838億余円、計5兆7203億余円、全体の38.3%が翌年度に繰り越し。
 最も多い繰越事由は「基本計画の策定・変更」の127件(27.9%)で、具体的には事業実施期間の確保と合意形成に時間を要したことなど。

◎復興予算の不用状況
 不用額についてみると、1次補正7038億余円、2次補正972億余円、3次補正3122億余円、計1兆1132億余円、全体の7.4%が不用。
 予算が不足しないよう多めに積算していたため予定額より実績額が下回った



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by azarashi_salad | 2012-10-26 19:13 | 政治 | Comments(0) <:/p>

愛知県が震災瓦礫の受入を断念 (3)

 一方、これだけ問題点が山積みなのに、政府・与野党・マスコミまでもが一体となって強引に瓦礫の広域処理を推進する理由は何か、その本質が見えてきたのもこの頃だ。

 政府・マスコミが一体となってキャンペーンしている「食べて応援しよう」も「みんなの力でがれき処理」も、本来は東電が負うべき放射能汚染被害の損害賠償額を少なくすることが目的と考えれば、全てが経済合理性に基づく活動であることが理解できる。
 レベル7の原発事故が未だ終息していないのに原発を再稼働したり、汚染された地域に子供たちを置き去りにしたまま事故以前の生活に戻ろうとするのも、全てはリスク回避による安全よりも経済合理性を重視しているからに他ならない。
【重要・拡散希望】政府が広域処理を進めたい本当の理由

 このため瓦礫広域処理についても、安全面から見た問題点だけではなく予算面から見た問題点にも注目し、住民を対象にした勉強会を開催するとともに、自治体や地方議員には面談したり資料を送付して問題点を訴えてきた。
【考察】予算から見た瓦礫広域処理

 これに対して、当初は二度にわたって国に質問書を提出するなど瓦礫の受け入れに慎重な姿勢を見せていた愛知県だが、3月に入ってから大村知事がその姿勢を一転し、知多市、碧南市、田原市の3カ所に瓦礫処分場を整備する計画を一方的に表明した。
 さらに、そのための検討・調査費として6億円もの補正予算を議会に諮ることなく専決処分するなど、強引な瓦礫受け入れ計画を推し進めようとした。
「汚染廃棄物の広域処理問題に関する勉強会」資料

 しかし被災地で瓦礫を精査した結果、瓦礫の総量は政府が公表していた2200万トンから大幅に減って当初の6~7割程度まで下方修正され、わざわざ高い輸送費をかけて遠方で広域処理しなくても、現地で十分処理できることが数字上からも明らかである。

 さらに、愛知県では上述した地道な市民活動を継続してきたこともあってか東三河広域協議会が瓦礫受入不要の意見をHPで表明したり、瓦礫処理予算を議論した愛知県議会においても野党自民党が提案した修正案が可決して県政史上初の「再議」に持ち込まれるなど、瓦礫受け入れが被災地支援ではないことが各自治体や地方議員にも浸透してきた。
【重要】東日本大震災で発生した災害廃棄物の受入れに関する市町村長会議について

 こうした状況をふまえ、愛知県が7月に実施した試験焼却アンケート調査に対しては、全ての自治体が「NO回答」を返す結果に繋がり、この時点で愛知県の瓦礫受け入れ計画は事実上消滅したと言っても良いだろう。

 ここまでの経過を振り返ると、やはり瓦礫処理予算(=復興予算)の問題点に注目し、各自治体や多くの地方議員に訴えてきたことが効果的だったと思う。
 瓦礫処理予算の財源は私たち国民全員の増税で賄われる復興予算である。
 このため一銭たりとも被災地外には流用させず、また無駄遣いせずに効率的に予算を執行するよう国と自治体に強く求めていく、私たちにはその権利があるはずだ。
(了)

【備忘録】愛知県が震災瓦礫の受入を断念 (1)

【備忘録】愛知県が震災瓦礫の受入を断念 (2)


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by azarashi_salad | 2012-10-24 12:36 | 健康 | Comments(2) <:/p>

復興予算の流用問題(まとめ)

 まずは復興予算の財源を検討していた頃の1年前の報道を振り返る。
 以下の記事によると、19兆円の予算規模はこの頃既に決まっていたが、財源確保のための増税内容についてはまだ明らかにされていない。
 また復興予算で行う事業内訳には「救助・復旧事業」「復興事業」と書かれており、被災地以外の全国で行うような事業はイメージできず、唯一イメージできるのは「全国的な緊急防災・減災事業」の1兆円のみである。

◆復興予算の流用問題【その1】

 この10兆円の増税部分については「被災者支援、被災地復興のためならやむなし」という国民の善意から、その後は目立った反対の声や国会での論争もなく所得税、住民税、法人税の増税が盛り込まれたのだが、以下の記事で検証している通り、国民生活よりも企業を優先した増税内容となっている。

◆復興予算の流用問題【その2】

 このようにして政府・霞ヶ関が手に入れた19兆円の復興予算だが、当初謳われていた「救助・復旧事業」や「復興事業」とは到底思えないような事業に流用されていたことが、今回大きな問題となっている。
 以下の記事では、武器や核融合研究にまで復興予算が流用されており、まさに国民の善意を食い荒らす「シロアリ」と呼ばれても当然で、国家詐欺に近い行為と言えるのではないだろうか。

◆復興予算の流用問題【その3】

 こうした国民の強い批判に対して、復興予算を流用していた霞ヶ関の官僚はというと、各省庁とも「復興基本方針に沿っている」と主張し開き直っている。というのも、政府が昨夏決定した復興基本方針で、産業空洞化や全国各地の防災対策などを「日本全体の再生」として復興政策に含め、各省が「最優先は被災地の復興」(復興庁)との前提を拡大解釈し、予算を査定する財務省も「復興予算」として認めた経緯があるからだ。

◆復興予算の流用問題【その4】

 さらに復興予算の流用を批判する大手マスコミも共犯だ、と以下の通り週刊誌が指摘している。「大メディアと国会は、本誌が8月はじめにこの事実を報じてから2か月以上、頬被りを決め込んでいた。(中略)あのとき、国会追及や大メディアの報道が行なわれていれば、消費増税法案への批判が一層高まって廃案になる可能性があった。だからこそ、増税推進派の大メディアと自民党は、消費増税法案成立まで黙殺し続けたのではないか」。
 政府・行政を監視するはずのマスコミまでもが復興予算にたかるシロアリの仲間と化していては、国民はいったい何を信じればいいのだろう。まさに、政府・与野党・マスコミが一体となって国民を欺いた国家的詐欺行為といえるのではないだろうか。

◆復興予算の流用問題【その5】

 当ブログでは、震災がれきの広域処理問題について様々な問題点を追及してきたが、実はこの週刊誌よりも更に早い今年3月の時点で復興予算の流用を指摘し、この問題について自治体や地方議員などに訴えてきた。それは、女川町の瓦礫を受け入れる予定の「ふじみ野衛生組合」(調布市・三鷹市)に、ゴミ処理施設の建設費用として瓦礫処理費用とは別に10億円もの「災害復興特別交付税」が交付されていたからだ。
 この「災害復興特別交付税」も財源は復興予算で、その予算規模は瓦礫処理予算を遙かに上回る。この交付金が瓦礫の受け入れとセットで自治体に交付されるのであれば、財政難に悩む各自治体にとってこんなに魅力的な話はない。
 事実、野田総理も「被災地のがれきを引き受けるわけだから、処分場の拡充や新たに処分場を建設するということも出てくる。その財政的な負担をこれからは国がしていく」と述べ、がれきの受け入れを検討している自治体に対して国が財政支援を行うと表明していたが、その財源こそが復興予算だ。
 瓦礫広域処理に反対する私たち市民は、こうした事実関係にもとづき「各自治体が本当に被災地支援のためというのであれば、本来は被災地の為に使われるべき復興予算を一銭たりとも受け取らない、と宣言してから瓦礫の受け入れ宣言をすべきだ」と訴えてきたが、これらの意見は一部の心ある政治家を除き、与野党の政治家もマスコミも未だに無視している。

◆復興予算の流用問題【その6】

 さすがの政府・与野党・マスコミも、ここにきてようやく重い腰を上げて復興予算の検討・検証作業を開始したが、復興詐欺の被害者である私たち納税者としては「来年度から」とか「不適切なら執行しない」などの甘い対応では到底許せるものではない。
 先に国民を裏切ったのは政府・与野党・マスコミなのだから、「既に流用した予算を返納しない限り増税には一切協力できない」という厳しいスタンスで、政府・与野党・マスコミに対して声をあげていくことが必要だと思う。その意味でも、復興予算を全国にばらまくだけでなく、わざわざ高コスト事業を強引に進めている瓦礫広域処理の見直しから、まずは手を付けるべきだろう。

◆復興予算の流用問題【その7】

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by azarashi_salad | 2012-10-24 12:31 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算の流用問題【その7】

 さすがの政府・与野党・マスコミも、ここにきてようやく重い腰を上げて復興予算の検討・検証作業を開始したが、復興詐欺の被害者である私たち納税者としては「来年度から」とか「不適切なら執行しない」などの甘い対応では到底許せるものではない。

 先に国民を裏切ったのは政府・与野党・マスコミなのだから、「既に流用した予算を返納しない限り増税には一切協力できない」という厳しいスタンスで、政府・与野党・マスコミに対して声をあげていくことが必要だと思う。その意味でも、復興予算を全国にばらまくだけでなく、わざわざ高コスト事業を強引に進めている瓦礫広域処理の見直しから、まずは手を付けるべきだろう。

◆<復興予算審議>平野復興相、不適切なら執行しない意向表明:毎日新聞(10月19日)

 参院行政監視委員会は19日、東日本大震災の復興予算が被災地以外で支出された問題をめぐり、18日の参院決算委員会に続いて閉会中審査を行った。今年度の復興予算に計上された事業について、平野達男復興相は「予算の執行停止もあり得るとの前提で審査している」と述べ、復興との関連がないなど「不適切」と判断した場合は、予算を執行しない意向を表明した。
 一方、昨年7月に定めた復興基本方針が被災地以外の全国防災対策も復興予算として認めていることに関し、平野氏は「(方針は)被災地最優先と書かれており、改定の必要はない」と述べた。

 また、震災で被害を受けた国立競技場(東京都)の改修費3億3000万円について、那谷屋(なたにや)正義・文部科学政務官が「利用者の安全を確保するためで、災害復旧そのものだ」と正当性を訴えた。民主党の足立信也氏への答弁。
 被災地を含む全国企業を支援する国内立地推進事業費補助金(経済産業省・2950億円)に関しては、自民党の長谷川岳氏が「被災地との関連があいまいだ」と指摘した。これに対し、枝野幸男経産相は「自民党も復興特別会計で行うことは合意していた。一緒に進めてきてそういう話をするのはアンフェアだ」と反論した。【岡崎大輔】

◆復興予算、転用認めず 政府 一般会計 来年度から:産経新聞(2012年10月18日)

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 政府は17日、東日本大震災の復興予算が被災地以外に「流用」されている問題で、平成25年度予算案では、一般会計で従来扱われてきた事業を復興予算に付け替えることを認めない方針を固めた。復興予算を扱う復興特別会計は、厳しさを増す一般会計予算の査定を避ける「抜け道」となっていた。事業継続を狙う省庁による付け替えは25年度予算案の概算要求でも続いており、政府は予算編成作業の本格化を前に精査を急ぐ。

 政府の行政刷新会議などが進めている23年度3次補正予算や24年度予算の検証作業でも付け替えが見つかっている。「一般会計でやれるものは一般会計でやる」(岡田克也副総理)との原則に沿い、付け替えに対して厳格に対応することになった。

 25年度予算案の概算要求では、文部科学省の国際熱核融合実験炉(ITER)計画関連事業▽農林水産省の農業農村整備事業▽厚生労働省の水道施設の防災対策事業-などが精査の対象となる。

 文科省はITERに関する国際協定に基づき、計画費、関連事業費ともに19~23年度は一般会計予算に計上してきた。ところが24年度は計画費を一般会計予算に計上したものの、関連事業費は復興予算に振り分けた。25年度も同様に一般会計予算と復興予算でそれぞれの経費を要求した。

 23年11月の行政刷新会議による「提言型政策仕分け」で、ITER計画は「膨張する負担の削減、合理化の努力を図るべきだ」と判定され、一般会計での多額の予算計上が見込めなくなった。このため、一部を復興予算に付け替えたとみられる。政府関係者は「ITER関連事業費を復興事業に結びつけるのは無理がある」と指摘する。

 農水省は24年度、農業農村整備事業のうち「農業水利施設の耐震化」を復興予算に計上。25年度も同様に要求したが、23年度までは、水利施設の整備事業を含め一般会計に計上していた。

 厚労省による水道施設の防災対策事業も23年度までは一般会計で手当てされてきたが、24年度から復興予算に計上。25年度も同様に要求している。

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by azarashi_salad | 2012-10-23 19:46 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算の流用問題【その6】

 当ブログでは、震災がれきの広域処理問題について様々な問題点を追及しているが、実はこの週刊誌よりも更に早い今年3月の時点で復興予算の流用を指摘し、この問題について自治体や地方議員などに訴えてきた。それは、女川町の瓦礫を受け入れる予定の「ふじみ野衛生組合」(調布市・三鷹市)に、ゴミ処理施設の建設費用として瓦礫処理費用とは別に10億円もの「災害復興特別交付税」が交付されたことが明らかになったからだ。

 この「災害復興特別交付税」も財源は復興予算で、その予算規模は瓦礫処理予算を遙かに上回る。この交付金が瓦礫の受け入れとセットで自治体に交付されるのであれば、財政難に悩む各自治体にとってこんなに魅力的な話はない。事実、野田総理も「被災地のがれきを引き受けるわけだから、処分場の拡充や新たに処分場を建設するということも出てくる。その財政的な負担をこれからは国がしていく」と述べ、がれきの受け入れを検討している自治体に対して国が財政支援を行うと表明していたが、その財源こそが復興予算だ。

 瓦礫広域処理に反対する市民は、こうした事実関係にもとづき「各自治体が本当に被災地支援のためというのであれば、本来は被災地の為に使われるべき復興予算を一銭たりとも受け取らない、と宣言してから瓦礫の受け入れ宣言をすべきだ」と世間に訴えてきたが、これらの意見は一部の心ある政治家を除き、与野党の政治家もマスコミも未だに無視している。

◆【考察】予算から見た瓦礫広域処理:あざらしサラダ(2012年03月01日)

 政府が強引に推し進めている被災瓦礫の広域処理に、様々な観点から疑問を投げかけている奈須りえ議員(東京都大田区議会議員)。
 2/13に「③財政からの論点」というテーマでブログ記事『市民からみた「東日本大震災に伴う災害廃棄物広域処理」の論点【安全性・制度・財政】』を書いている。

③財政からの論点
『自治体が手を挙げれば、処理した費用は100%国から予算措置される。そして、その原資は災害復興税だ』
『災害廃棄物の費用は「災害復興税10.5兆円」でまかなわれる。(増税規模は所得税7.5兆円、住民税2.4兆円、法人税2.4兆円で、総額10.5兆円。「復興債」の財源として、国民も復興費用を負担することになる。所得税は、2013年1月から25年間、所得税率が2.1%引き上げられるほか、個人住民税は、2014年6月から10年間、年1,000円上乗せ)』

【*11月17日産経新聞】環境省によると、阪神大震災のがれき処理費用の総額は約3,246億円で、1トン当たりの処理単価は約2万2千円。これに対し岩手県の場合、当初の見通しは総額3千億円で、1トン当たりは阪神の3倍弱の6万3千円。宮城県は総額7,700億円で、1トン当たりは阪神の2倍超の約5万円と、両県とも阪神のコストを大幅に上回る見通し。放射性物質の付着が懸念される福島県は費用の概算も立っていない。

 なかなか興味深い指摘だ。そこで、実際の瓦礫関連予算がどうなっているか調べてみた。
 H23年度は3次補正予算で「災害廃棄物処理事業費」として3,860億円が計上されている。
 またH24年度は「災害廃棄物処理事業」が環境省から復興庁に事務移管され、復興庁の予算(案)として3,442億円が要求されている。
 災害廃棄物処理はH23~25の3ヶ年事業と言われており、恐らくH25年度も3,500億円程度が見込まれるため総額だと1兆円を超えるのだろう。これは11/17の産経新聞記事で書かれている数値(1兆700億円)とほぼ一致する。

 ところでこの1兆円の内訳について、奈須議員のブログでは「災害復興税10.5兆円」としか書かれていないが、H23年度の「災害廃棄物処理事業費」について興味深い資料を発見した。
◎再生可能エネルギー導入及び震災がれき処理促進地方公共団体緊急支援基金事業(地域グリーンニューディール基金の拡充)
 この資料の3枚目を見ると「災害廃棄物処理事業費」は86%の「補助金」と9%の「基金」、5%の「地方負担金」で構成されていることが分かる。
 さらに5%の地方負担金についても「地方負担分を全額措置し、また地方税の減収分についても併せて手当てする。これにより、東日本大震災の復旧・復興事業に伴う被災自治体の負担は実質的にゼロとなる」とされている。
 つまり瓦礫処理費用は、「補助金」(復興債=いわゆる借金)86%、「基金」(いわゆる積立金)9%、地方負担金(=地方交付税)5%、この内訳こそ政府や自治体が広域処理を進めたい最大の理由ではないだろうか。
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 さらに、瓦礫を受け入れた自治体には瓦礫処理費用とは別に「災害復興特別交付税」が交付されるという話もある。

◎女川町のがれき受け入れを条件とする特別交付税10億円余に反対
 この記事によると、女川町のがれき処理を受け入れることになった「ふじみ衛生組合」の場合は「災害復興特別交付税」1,000,258千円(三鷹市に462,029千円 調布市538,229千円)が交付され、それを両市の分担金として「ふじみ衛生組合」に支出するとか。

【3/17追記】上記特別交付税の交付が事実であることを確認した。三鷹市の補正予算によれば「震災復興特別交付税」462,029千円が交付され「ふじみ衛生組合」に305,044千円を支出している。この場合も全額を衛生組合に支出せずに「自治体負担金」を156,985千円減らしているので、実質的には「震災復興特別交付税」156,985千円を三鷹市が受け入れたことになる。ではこの「震災復興特別交付税」とはどういうものなんだろう。

◎平成23年度補正予算(第3号)に伴う対応等
 これは総務省がH23年10月に各自治体に通知した文書だが、先ほどの「地方交付税交付金」として3次補正予算だけで1兆6千億円が計上されている。地方負担分5%の補填分だけではなく、なんと瓦礫処理予算全体の約4倍にも相当する金額だ。もし、この交付金が瓦礫の受け入れとセットで自治体に交付されるのであれば、財政難に悩む各自治体にとってこんなに魅力的な話はない。このカラクリにより、汚染瓦礫の広域処理を進めたい政府及び被災地と交付金を受け入れたい各自治体、双方の利害が一致したのではないだろうか。

 どうやら瓦礫の受け入れとセットで交付金が自治体に交付される話は本当のようだ。

◎「がれき処理 協力した自治体も支援」(NHK)3月4日 19時25分
 野田総理大臣は「日本テレビ」の番組に出演し、東日本大震災で発生したがれきを被災地以外で受け入れる広域処理を進めるため、がれきの受け入れを検討している自治体に対し、国が財政支援を行う考えを明らかにしました。野田総理大臣は「被災地のがれきを引き受けるわけだから、処分場の拡充や新たに処分場を建設するということも出てくる。その財政的な負担をこれからは国がしていく」と述べ、がれきの受け入れを検討している自治体に対して国が財政支援を行う考えを明らかにしました。

◎震災と瓦礫と広域処理。その隠されていた事実
 環境省は「今回の震災の復興が進んでおらず、その原因が震災瓦礫の処理が進まない」として震災瓦礫の広域処理を打ち出したのではなく、「以前から全国の産業廃棄物処理業者と取り決めていた」から震災瓦礫の広域処理を押し進めている事が分かります。

◎笑止千万!「みんなの力で瓦礫処理」(田中康夫)
 阪神・淡路大震災以前から、産業廃棄物も一般廃棄物も「持ち出さない・持ち込ませない」の域内処理を自治体に行政指導してきた政府は何故、豹変したのでしょう? 因(ちな)みに東京都に搬入予定の瓦礫処理を受け入れる元請け企業は、東京電力が95.5%の株式を保有する東京臨海リサイクルパワーです。これぞ産廃利権! 仙谷由人氏と共に東電から献金を受け(朝日新聞1面既報)、父君が北関東の産廃業界で重鎮の枝野幸男氏、同じく東電が重用する細野豪志氏に「李下に冠を正さず」の警句を捧げねば、と僕が慨嘆する所以です。

 瓦礫広域処理の本当の目的は被災地支援ではなく瓦礫利権であるデータが次々と明るみに出てきている。もし各自治体が本当に被災地支援のためというのであれば、本来は被災地の為に使われるべき復興予算を一銭たりとも受け取らない、と宣言してから瓦礫の受け入れ宣言をすべきだろう。


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by azarashi_salad | 2012-10-23 19:43 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算の流用問題【その5】

 さらに復興予算の流用を批判する大手マスコミも共犯だ、と以下の通り週刊誌が指摘している。「大メディアと国会は、本誌が8月はじめにこの事実を報じてから2か月以上、頬被りを決め込んでいた。(中略)あのとき、国会追及や大メディアの報道が行なわれていれば、消費増税法案への批判が一層高まって廃案になる可能性があった。だからこそ、増税推進派の大メディアと自民党は、消費増税法案成立まで黙殺し続けたのではないか」。

 政府・行政を監視するはずのマスコミまでもが復興予算にたかるシロアリの仲間と化していては、国民はいったい何を信ずればいいのだろう。まさに、政府・与野党・マスコミが一体となって国民を欺いた国家的詐欺行為といえるのではないだろうか。

◆震災復興予算の流用問題 大メディアと国会は2か月も頬被り:NEWSポストセブン(2012年10月16日)

 本誌が8月10日号(7月30日発売)でスクープした震災復興予算の流用問題がここにきて大騒ぎになっている。9月9日のNHKスペシャルが「追跡 復興予算19兆円」と題して報じると、朝日、毎日、読売など各紙や民放各局が10月に入って一斉に批判報道を展開し、国会にも飛び火。自民党は衆院決算行政監視委員会の閉会中審査を要求し、政権側は委員会を開かせないために民主党委員を欠席させる暴挙に出た。

 あまりにも白々しい騒ぎである。

 NHKなど各メディアの報道は、総額19兆円の復興予算が、東京の税務署改修や北海道・沖縄の道路建設、果ては捕鯨反対運動への対策費まで復興とは関係のない事業に役人によって流用されているという、本誌報道の丸パクリである。それもそのはず。各紙記事は衆院の決算行政監視委員会の調査をもとにしているが、そもそも調査の発端は、本誌記事に関心を持った委員の提案によるものだったからだ。

 いや、パクられたことに目くじら立てるつもりはない。重大なのは、大メディアと国会は、本誌が8月はじめにこの事実を報じてから2か月以上、頬被りを決め込んでいたことにある。知らなかったとはいわせない。

 当時は国会で消費増税法案の審議がヤマ場を迎えていたが、本誌が取材した自民党議員たちは「この記事は重大。国会で追及する」と意気込み、財務省は「消費増税法案が吹き飛びかねない」(主計局若手)と飛び上がって国会追及に備えた想定問答集を作成し、新聞もただちに後追い取材に取りかかっていた。ところが、そうした動きはピタリと立ち消えになった。コトが重大すぎたからである。

 この復興予算流用問題の本質は、財務省をはじめとするシロアリ役人と政治家が「復興のため」と国民に増税を強いながら、巻き上げた税金を被災者のためではなく、庁舎の改修やハコ物公共事業などシロアリの利権拡大に好き放題使っていた「騙し増税」の構造にある。

 消費増税も同じだ。国民には「社会保障のため」と説明しているが、実際は社会保障の充実には使われず、民自公3党と霞が関の間には、「増税による税収のうち毎年5兆円は防災の公共事業にあてるという暗黙の合意がある」(自民党大蔵族のベテラン議員)という。

 あのとき、国会追及や大メディアの報道が行なわれていれば、消費増税法案への批判が一層高まって廃案になる可能性があった。だからこそ、増税推進派の大メディアと自民党は、消費増税法案成立まで黙殺し続けたのではないか。NHKスペシャルで“報道解禁”となったのは増税法案成立の1か月後だった。

 それなのに通常国会が閉幕してから「閉会中審査」を要求する自民党もちゃんちゃらおかしいし、「増税が決まったから安心だ」といわんばかりの大メディアの2か月遅れの追及報道は、シロアリの“パシリ”だったことを隠すアリバイにすぎない。

 当然、パシリにも分け前がある。大メディアは決して報じないが、復興予算には、総額30億円超にのぼる「新聞・テレビへの口止め料」が含まれているのだ。

 東日本大震災から3か月後の昨年7月から1か月半、TBSは『夏サカス2011~笑顔の扉~』と題したイベントの一環で、本社のある複合商業施設・赤坂サカスで被災地の農産品を即売、『旬の食べ頃』など自社のテレビ番組とタイアップして被災地の復興を応援する企画を行なった。

 実は、そのイベントは農水省の「農産物等消費拡大事業」という復興予算で行なわれ、イベント関連に525万円、番組に2500万円の補助金が流れていた。
 同社は今年9月、赤坂サカスで実施した地産地消の普及イベント(2009年実施)で、農水省の補助金に補助対象外の土地使用料やスタッフの人件費などを水増し請求していたことが発覚し、2990万円を返還すると発表した。この復興支援イベントは、農水省の同じ課が担当した同じスキームの事業である。

 また、TBSは今年2~3月にかけて、BS番組『ニッポン美味しい笑顔紀行~東日本ギョギョうま編~』を5回にわたって放映。萩本欽一、農水省「お魚大使」のさかなクンらが石巻、気仙沼、釜石など被災地の漁港を回っておいしい魚の食べ方を紹介した。
 これも農水省の「食べて応援しよう!」事業であり、復興予算から5250万円の制作・放映料が支払われている。税金丸抱えの復興支援番組である。

 テレビ局がスポンサーを募り、自前で被災地支援番組を作るなら異論はない。しかし、復興予算の使い方には優先順位があるはずだ。農水省が、「被災地の魚を食べよう」という宣伝番組に復興予算を注ぎ込む一方で、岩手県・大槌漁協は震災の被害が大きすぎて再建できずに破綻した。それが被災地が切実に必要としている税金の使い方といえるだろうか。

 TBSはバラエティ番組『ひるおび!』で、「ココがヘンだよ復興予算」と題して流用問題を取り上げたが、補助金水増し請求までしていた同社はシロアリの同類であり、税金の使途を批判する資格があるとは思えない。

 復興予算ではほとんどのキー局で大量のテレビCMが放映された。TOKIOのメンバーが野菜を食べる「食べて応援しよう」のスポットCMは昨年夏に首都圏各局で800回、今年春には全国のテレビ局で1200回放映された。農水省がテレビ局に支払ったCM料は首都圏分で総額7860万円、全国分は8700万円だ。ちなみに、このCMに出演したTOKIOは出演料無料のボランティアだった。復興予算をあてにするばかりのメディアは爪の垢でも煎じて飲んだらどうなのか。

 復興予算のメディア対策費はローカル局にも流れていた。

 被災地のテレビ局、ラジオでは復興予算で支援番組が放映されている。例えばテレビ岩手(日本テレビ系列)では毎週土曜日『手を、つなごう。岩手』という約3分の内閣府提供番組を放映。
 番組制作費・放映料は1本80万円で、2年間の総額は4億5200万円。これは生活再建に取り組む被災者を紹介する内容だが、目的は住民支援というよりスポンサー難に苦しむローカル局支援の色合いが強い。

※週刊ポスト2012年10月26日号

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by azarashi_salad | 2012-10-23 19:37 | 政治 | Comments(0) <:/p>

復興予算の流用問題【その4】

 こうした国民の強い批判に対して、復興予算を流用していた霞ヶ関の官僚はというと、各省庁とも「復興基本方針に沿っている」と主張し開き直っている。というのも、政府が昨夏決定した復興基本方針で、産業空洞化や全国各地の防災対策などを「日本全体の再生」として復興政策に含め、各省が「最優先は被災地の復興」(復興庁)との前提を拡大解釈し、予算を査定する財務省も「復興予算」として認めた経緯があるからだ。

◆復興予算、被災地優先のはずが…拡大解釈で奪い合い:産経新聞(2012年10月10日)

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 東日本大震災の復興予算が復興と関連の薄い事業に使われ、政府の行政刷新会議が予算の使途調査に乗り出す背景には、政府が昨夏決定した復興基本方針で、産業空洞化や全国各地の防災対策などを「日本全体の再生」として復興政策に含めたことがある。各省が「最優先は被災地の復興」(復興庁)との前提を拡大解釈し、予算を査定する財務省も「復興予算」として認めたことが、平成25年度予算でも要求額を膨らませる結果になった。

 震災復興とかけ離れた事業だと指摘された省庁は一様に、「復興基本方針に沿っている」と主張するが、野党は「再生の名のもとに何でもありの予算になっている」と批判を強める。基本方針には、全国的に緊急性の高い防災・減災施策や、企業の生産拠点の海外移転を阻止するための施策などの具体例が記されている。成長分野の設備投資に補助金を支出する経済産業省の「国内立地推進事業費補助金」の2950億円も、その枠内だ。

 経産省は、経済効果が補助額の約6倍に当たる1兆8500億円になるとして、「被災地から原材料を調達したり、被災地に供給している企業を優先した」と説明。岐阜県の工場の設備投資に補助金を申請したコンタクトレンズメーカーも、「被災地の雇用の維持と創出に貢献できると判断した」と批判に困惑する。しかし、岩手、宮城、福島の被災3県で、補助金支給の対象になった企業が全体の約5%しかないのも事実。被災した中小企業の再建を支援する経産省の「グループ補助金」も、申請した多くの企業に行き渡らないとの指摘から、さらに25年度予算での要求を決めるなど膨らむ。

 農林水産省が計上した「鯨類捕獲調査安定化推進対策」事業も、被災地支援の貢献度が見えにくい。同事業に含まれる反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害活動に対する安全対策などについて、水産庁の言い分は「調査捕鯨で得られた鯨肉が、宮城県石巻市の産業復興に貢献した」というものだ。石巻市の旅館経営の男性は「観光客の半分くらいはクジラを食べて帰る」と述べ、観光振興への効果に期待をかける。これに対し、衆院決算行政監視委員会の委員は「反捕鯨団体への対策というのなら、国民感情から外れている」と首をかしげる。

 一方で、被災地以外の道路や海岸堤工事などに利用される「全国防災対策費」について、宮城県の村井嘉浩知事は「国民の増税で賄うので、被災地だけにしか使ってはいけないとは思っていない」(7日のNHK報道番組)と表明。被災地以外での予算の活用を容認した。ただ、25年度予算の概算要求では、復興予算に上限を設けなかった結果、要求額は4兆4794億円に膨らみ、24年度の要求を約1兆円上回った。

 日本総研の湯元健治副理事長は「総額ありきの予算で、復興の遅れで消化しきれなくなったため、少しでも関連のある事業に使われたのではないか」と指摘する。予算編成では、省益優先の便乗要求を排除し、「復興」と「防災」に本当に役立つ事業をきちんと選別する必要がある。


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by azarashi_salad | 2012-10-23 19:33 | Comments(0) <:/p>