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♪膵内副脾

●夏に某クリニックで人間ドックを受診したのだが、その際に超音波検査で「膵のう包」の疑いがあるので精密検査を受けるよう指摘されていた。

 そこで、先日別の病院でMRIと超音波検査を受けたところ、多分「膵内副脾」と思われるので、経過観察して異状が無ければ心配ないとのことで一安心。


○実は、某クリニックでは2002年から2006年までの5年間、毎年人間ドックを受診していたのだが、膵臓の部分に1cm程度の影があると毎回指摘されていた。

 今回のMRI検査結果で「のう包」は否定されたのだが、「副脾」と断定するためにはさらなる検査が必要なんだとか。

 しかし、5年間大きさが1cmから変化しておらず、他に何の異常も見られないことから、今回の診断結果になったというわけだ。

○ところで、今回の診察で「副脾」という言葉を初めて聞いたのだが、診察してくれた医師によると、「副脾」とは生まれてくる際に「脾臓」がきちんと分裂されず、その一部が組織として残ったもので、20人に1人の割合でいるのだとか。

 このことを妻に話すと「おまけ付きでよかったね」とうらやましがられた、笑。
 もしかすると、皆さんにも「おまけ」が付いているかも知れませんね。
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by azarashi_salad | 2006-09-30 08:04 | 健康 | Comments(10) <:/p>

▽魔女狩り的な「飲酒運転報道」について思う


●本社記者が酒気帯び運転 甲府 (朝日新聞:2006年09月20日)

 山梨県警甲府署は20日、朝日新聞甲府総局の中川裕史記者(27)を道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで検挙した、と発表した。現場で交通切符(赤切符)を交付されている。
 調べでは、中川記者は19日午前1時40分ごろ、甲府市内の自宅近くで、酒気帯びの状態で乗用車を運転した疑い。検問中の同署員が停止を求め、呼気検査をしたところ発覚した。社内調査に対し、中川記者は非番だった17日夜から18日午前にかけて、飲食店や自宅などで焼酎やビールを飲んだ、と話している。同署が発表する直前の20日午後になって初めて上司に検挙されたことを報告した。
 中川記者は警察担当として一連の飲酒運転撲滅キャンペーンにも携わり、同県身延町教育長が19日に酒気帯び運転で検挙された記事も書いていた。
 朝日新聞社は20日付で、中川記者を取材現場からはずし、管理本部付とする人事異動を行った。事実関係を確認した上で、速やかに厳正な処分をする。
〈武内健二・東京本社編集局長の話〉 飲酒運転撲滅のキャンペーンに取り組んでいるさなか、本社甲府総局の記者が酒気を帯びて車を運転し、山梨県警甲府署に検挙されました。私たちは紙面を通じて飲酒運転による事故の悲惨さを伝え、運転する人に自覚を促してきました。読者の皆さまの信頼を裏切る行為としか言いようがありません。深くおわびいたします。ただ、飲酒運転をなくすための報道は続けなければなりません。私たち自身をさらに厳しく律し、社会的責務を果たしていきたいと考えています。


○先日のエントリー(△本気で飲酒運転をなくすためには)で、飲酒運転についての各マスコミの社説を紹介したが、飲酒運転撲滅キャンペーンに取り組んでいた現役記者が酒気帯び運転で検挙されるという不祥事があった。
 この不祥事を受けて、朝日新聞はこの記者を懲戒解雇したという。

 マスコミ各社は、福岡で起きた「飲酒ひき逃げ事件」以降の報道で、「不祥事を起こした公務員の処分が甘いのでは」と批判してきた手前、朝日新聞も自らの社員が起こした不祥事に対して厳しい処分をしなければ格好が付かなかったのであろう。
 言い換えれば、この記者は酒気帯び運転したから社内処分規定に従って解雇されたのではなく、朝日新聞のメンツを守るために見せしめ的に解雇されたととも言える。

 もちろん、飲酒運転は許されない行為だから組織として適切な処分は必要と思うが、福岡のような悪質な飲酒ひき逃げ事件のケースと今回のような酒気帯び運転で検挙されたケースなど全てを同一視して懲戒解雇する、それで本当にこの社会は良くなるのだろうか。

○折しも、先日の自民党総裁選で勝利した安部氏は、「一度や二度失敗しても再チャレンジできる社会」をつくり、この日本を「美しい国」にすることを目指しているらしいが、現実はまだまだそうした社会整備は整っておらず、いきなり職を失っても再チャレンジして新たな生活に向けて立ち直ることができるほど簡単な社会ではない。

 まだまだ、そうしたセーフティーネットが整備されていない中、飲酒(または酒気帯び)運転で摘発された全てのサラリーマンを一律懲戒解雇する社会を想像すると、どう考えても「美しい国」とは思えないのである。

 確かに、違法行為を犯したから懲戒解雇というのは分かりやすいし、当事者個人に全ての責任を負わせることができるため、ある意味、組織としては楽な対応とも言えるのだが、その反面「なぜそうした違法行為を起こしたのか」という問題の本質に迫る必要がないため、同じ不祥事・事故・事件が再発する可能性が高い。

 JR西では、ミスや不祥事を起こした社員を「日勤教育」と称して個人ばかりを処分し、問題の本質から目を背けてきたが、その結果起きたのがあの尼崎脱線事故ではなかったか。
 その意味では、見せしめ的に個人を処分するだけでは問題の本当の解決にはならないということを、マスコミ各社も含めて私たちは学んできたのではなかったか。

○悪質な飲酒ひき逃げ事件が後を絶たないのは、前回の記事で紹介した毎日新聞社説が指摘していたが、もともと現状の法体制の不備が問題の本質であり、違反者を見せしめ的に懲戒解雇すれば解決するという問題ではない。

 自治体や企業でも、そうした問題の本質を深く考えることなく安易に違反者の処分強化を検討しているらしいが、マスコミ各社もそろそろ問題の本質をきちんと捉えて、機能していない法体制の不備を改めたり、飲酒運転しなくても済むような交通サービスの充実を図るなど、実効ある再発防止対策を求める世論を構築していくべきではないかと思う。
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by azarashi_salad | 2006-09-24 08:12 | 社会 | Comments(15) <:/p>

▲モンキーカレッジ修了

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●昨日、愛知県犬山市にある「財団法人日本モンキーセンター」の設立50周年記念行事として今年4月から行われていた「モンキーカレッジ」の修了式があり、娘が修了証書を頂いてきた。

○1回目の講義で「アイちゃんの絵はがき」を頂いた松沢教授を始め、延べ6回の講義でお世話になった各講師の方々に厚く御礼を申し上げたい。

 娘も「猿が本当に大好きになった。アフリカ修学旅行にも行きたい」と感想を述べていたが、貰ってきたパンフレットを見てびっくり。
 なんと「経費90~95万円/1名」と書かれているではないか、無理無理。
(本人も分かっているみたいだが)

 そりゃあ、こんなツアーに参加できる機会は滅多にないから、行かせてやりたいのはやまやまだがねえ。
 もっと勉強して、いっそのこと自分も研究する側になれば、いくらでも行く機会があるよ、と説得しようかな、笑。

 ちなみに「アフリカ修学旅行」の内容はこんな感じ。
 本当は親の方が行きたいと思っていたりする、笑。

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by azarashi_salad | 2006-09-18 10:05 | 文化・芸能 | Comments(9) <:/p>

△本気で飲酒運転を無くすためには

●【主張】飲酒運転 殺人に等しい凶悪犯罪だ(産経新聞)
 飲酒運転による痛ましい事故がまたあった。酒を飲んだ上での悲惨な事故が、何度も繰り返されることには、あきれ返るばかりだ。
(中略) 
飲酒運転は「悪」という空気を醸成し、「飲んだら運転しない」という当たり前のことを厳守し、徹底させていきたい。また、飲酒運転をしたら免許更新を認めないくらいの厳しい措置も早急に検討したい。
 さらに、危険運転致死傷罪をもっと立件しやすいよう改正することも必要ではないか。現行の法律では「危険運転」を裏付けるための捜査が困難との指摘もあり、これでは何のための法律かわからない。

●社説2 飲酒運転をなくすために(日本経済新聞)
 また飲酒運転による悲惨な事件が発生した。福岡市で、はしご酒をした後の同市職員に追突された一家5人の車が海に転落し幼い3人が亡くなった。昨年も死傷者8人、同18人という2つの大きな事件が飲酒運転で引き起こされている。
(中略)
 交通事故の死者は、なお年間6800人以上いる。けが人は100万人を超える。警察庁の世論調査では82%が「深刻な事態。少しでも事故を減らしたい」と受け止めていた。自動車事故を全くなくすのは不可能にしても、故意犯といえる飲酒運転起因の事故は、取り締まりとドライバーの自覚でゼロにできるはずだ。

●社説:飲酒運転撲滅 「ビール一杯もダメ」を常識に(毎日新聞)
 幼児3人が死亡した福岡市の事故を機に、飲酒運転追放の機運が高まっている。何の落ち度もないのに事故に巻き込まれ、幸せな暮らしを台なしにされた被害者や遺族の無念さや悲しみは、限りもない。加害者にとっても、安易な運転の代償は大きい。この際、飲酒運転への寛容さや認識の甘さを一掃し、運転する以上は絶対に酒を飲まない、とのルールを確立し、二度と悲惨な事故を起こさせないようにしたい。
(中楽)
 飲酒運転で検挙された職員の処分を厳格化させる地方自治体が相次いでいるのは、歓迎すべき動きだ。公務員の違反が目立つ上に、民間への影響の大きさを勘案すれば、官公庁が飲酒運転対策を率先すべきは言うまでもない。警察は、飲酒を勧めた者や同乗者にも従来以上に厳しい姿勢で臨むと共に、検問を強化してほしい。尊い犠牲から生まれた機運を逃さず、飲酒運転を撲滅したいものだ。

●[飲酒運転]「無自覚と周囲の甘さが生む悲劇」(読売新聞)
 飲酒運転による重大事故が何度も起きているのに、無自覚なドライバーが多すぎる。
 福岡市で一家5人の乗った乗用車に追突し、3人の幼児を死亡させた同市職員は、居酒屋とスナックではしご酒をした後で車を運転していた。いったい何を考えているのかと言いたくなる。
 警察庁は今月12日から18日までを飲酒運転取り締まりの強化週間とし、一斉検問などを実施するよう都道府県警察に緊急通達を出した。飲酒運転は公道を凶器が走っているようなものだ。厳しく対処しなければならない。
(中略)
 福岡市は、飲酒運転をしただけで懲戒免職とするなど、懲罰規定を見直す方針を明らかにしたが、福岡市だけの問題ではない。官庁も民間の事業所も内部処分を厳しくするなど、本腰を入れて飲酒運転の根絶に取り組むべきだ。

○8月25日夜、福岡市で起きた飲酒ひき逃げ事故を契機に、各マスコミが連日のように飲酒運転撲滅キャンペーンを繰り返している。
 こうした悲惨な事故(事件)を無くすため、現行の法制度が持つ問題点と再発防止対策を検討することは歓迎すべきだが、具体的な対策が違反者(とりわけ公務員)への懲戒免職に矮小化されているのが少し気になる。

 どのような事故・事件でも同じことだが、現状の問題点を正しく分析した上で実効ある再発防止対策を講じなければ、いつまでたっても同様の事故・事件はなくならない。
 上で各紙の社説を紹介したが、各マスコミがどのような現状分析をした上で具体的な再発防止対策を提案しているか、以下に整理してみた。

○産経新聞社説は、「飲酒や酒気帯び運転で摘発されるケースには、公務員や警察官も目立っている。飲酒運転は悪質な犯罪だという認識がまだまだ、欠如している証し」と紹介し、日本社会全体が飲酒運転に対する問題意識が低いと現状分析した上で、①飲酒運転をしたら免許更新を認めない(道交法改正)、②危険運転致死傷罪をもっと立件しやすいよう法改正すべき、の2点について提案している。

 日本経済新聞社説は、「厳罰化だけで飲酒運転を撲滅できないのは現実が証明している」と現状分析しながら、再発防止対策では「取り締まりの強化とドライバーの自覚」で飲酒運転に起因する事故をゼロにできる、と誠に根拠のない主張を展開している。

 毎日新聞社説は、厳罰化の影響で飲酒運転がバレるのを恐れたドライバーが、被害者を救護せずに逃走するひき逃げが増加しており「法定刑のアンバランスが災いしている」と現状分析しているにもかかわらず、再発防止対策では「職員の処分を厳格化させる地方自治体が相次いでいるのは歓迎すべき」、「検問を強化してほしい」としており、現状分析と再発防止対策が結びついていない。

 読売新聞社説はさらに酷く、「厳罰化の抑止効果に陰りがみられる」との警察庁見解を紹介するにとどまり、なぜ「抑止効果に陰りがみられるのか」についての現状分析を全く行わないまま、再発防止対策については「官庁も民間の事業所も内部処分を厳しくするなど、本腰を入れて飲酒運転の根絶に取り組むべきだ」と一方的な持論を展開している。

○個人的には、飲酒運転した者を処分するなというつもりはないが、果たして違反者に対する内部処分の強化だけで、本当に飲酒運転を根絶することが出来るのか疑問である。

 というのも、懲戒処分が抑止効果になるのは公務員に限らず原則サラリーマンであり、農業や漁業、自営業者、企業経営者、フリーのアナウンサーや芸能人、さらには今後団塊世代の大量退職で増えるであろう定職に就かない年金生活者に対しては、何ら抑止効果とはならないからだ。

 現に、「飲酒運転して懲戒免職でないのは甘すぎませんか」というニュースを流した直後に「中村獅童アニメ声優でテレビ復帰」なんてニュースを見せられた日には、マスコミが本気で飲酒運転を撲滅したいと考えているのか疑わしい。

○飲酒運転を根絶するためには、その可能性がある全ての者に対する抑止効果が求められるにもかかわらず、各マスコミがこぞって内部処分の強化を前面に押し出しているのには、何か他の理由があるのではないかと勘ぐりたくもなる。

 また、マスコミでも「飲酒運転は常習性がある」と指摘されているにもかかわらず、防止対策を内部処分の強化ばかりに頼りすぎると、「厳罰化の影響で飲酒運転がバレるのを恐れたドライバーが被害者を救護せずに逃走するひき逃げが増加した」のと同様に、職を失って自暴自棄になった者が増加して飲酒運転や窃盗などの悪質な犯罪が増加し、かえって社会が荒廃する危険性も否定できないのではないか。

 これらのことを考えると、産経新聞社説が提案している「飲酒運転をしたら免許更新を認めない(道交法改正)」が、飲酒運転をする可能性がある全ての者を対象としていること、また飲酒運転が常習性があるという点からも最も実効ある再発防止対策のように思えるのだが、免許所有者が減ると自動車の売り上げ台数が減って困る業界に配慮しているのだろうか、こうした意見については各マスコミは余り大きく取り上げていないようで残念だ。
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by azarashi_salad | 2006-09-16 12:13 | 社会 | Comments(8) <:/p>

▼そもそも「内規」がおかしいのでは


●<米旅客機墜落>事故当時、管制官1人だけ 内部規定に違反(毎日新聞)8月30日

 【ワシントン吉田弘之】米ケンタッキー州レキシントンのコムエアー機墜落事故で、米連邦航空局(FAA)は29日、事故当時、同局の内部規定に違反し、管制塔に航空管制官が1人だけだったことを明らかにした。また、米国家運輸安全委員会(NTSB)の調査で、この管制官が事故機の離陸する様子を見ていなかったことも分かった。米CNNテレビなどが伝えた。
 内部規定は「2つの職務を遂行するために管制官2人が必要」というもので、昨年11月に作成された。飛行機の離発着に際してはレーダー監視と航空機の誘導などのため2人が必要で、人員が不足した場合はレーダー監視業務をFAAのインディアナポリス・センターに依頼することになっていた。
 今回の事故は、墜落機が間違って小型機用の短い滑走路を使用したのが原因とみられる。なぜ、管制官がこれを止められなかったのかも焦点となっていたが、この管制官は「管理上の仕事」をするため、滑走路から背を向けていたという。


○アメリカで起きた墜落事故では、当時の管制官の対応についても事故の背景として注目されているが、上の毎日新聞記事は何かピントがズレているような気がする。

 記事に書かれている事実関係を整理すると以下の通り。

①事故当時、管制塔には航空管制官が1人だけだった。
②この管制官は「管理上の仕事」をするため、滑走路から背を向けていた。
③このため、この管制官は事故機の離陸する様子を見ていなかった。
④飛行機の離発着に際してはレーダー監視と航空機の誘導などのため2人が必要。
⑤このため、米連邦航空局(FAA)の内部規定は「2つの職務を遂行するために管制官2人が必要」となっている。
⑥なお、人員が不足した場合はレーダー監視業務をFAAのインディアナポリス・センターに依頼することとなっている。


 毎日新聞の記事を読むと、内部規定に違反していた事実を単純に事故と結びつけて問題視しているように思えるが、今回の事故が離陸直後に起きた点を考慮していない。

 どういうことかというと、航空レーダーというものは空に向かって電波を発射しているので、ある程度の高度以上に達した航空機でなければ表示できない。
 したがって、離陸直後に墜落した今回の事故機に限って言えば、恐らく航空レーダーには表示されておらず、また、仮に表示されていたとしても今回の事故は空中衝突ではないから、レーダー監視業務担当の管制官がいなかったことと事故との直接の因果関係はない。
 さらに、今回のケースでも、もしレーダー監視業務をインディアナポリス・センターに依頼していれば、一人の管制官でも内規違反ではなかったことになる。

 交通量の多い大空港では一人の管制官だけで業務をすることなど無いのだろうが、今回のようなローカル空港では、恐らく要員事情からレーダー監視業務をインディアナポリス・センターに依頼するなどして一人で管制することが常態化していたのではないだろうか。

 つまり、今回の事故は「内規違反」が問題の本質ではなくて「要員の合理化」が背景にあり、航空機を滑走路に誘導するという一つの業務ならば一人の管制官でも構わないとされている現行の内規そのものが、安全に十分配慮されていないことが露呈した事故と見るべきではないか。
 その意味では、以下に紹介する産経新聞記事の方が、まだ問題の本質に近い。

●管制官1人で業務 離陸時、滑走路見ず 米機墜落事故(産経新聞)8月31日

 【ワシントン=有元隆志】米ケンタッキー州レキシントンで、地域航空会社コムエアー5191便が墜落した事故で、米連邦航空局(FAA)の内部規定に反して、航空管制官が1人しか勤務していなかったうえ、この管制官が事故機の離陸を見ていなかったことが29日、明らかになった。AP通信などが伝えた。
 FAAが昨年11月にまとめた内部規定では、航空機の離着陸とレーダー監視にはそれぞれ別の管制官があたるとして、複数の管制官を配置するよう求めていた。ところが、事故当時、管制業務にあたっていたのは1人だけで、この管制官は同機の離陸の際、「管理上の仕事」のため滑走路に背を向けていたという。
 事故は、同機が誤って小型機用の短い滑走路から離陸しようとしたため、十分な速度と高度が出ず失速したのが原因とみられている。米国家運輸安全委員会(NTSB)などは管制業務のあり方についても調査を続ける。
 一方、事故機の搭乗者名簿に名前があった住友建機社員、光野哲也さん(34)と妻、菜穂子さん(31)の家族は29日、レキシントンに到着した。


○2002年7月、ドイツ上空で航空機同士が空中衝突した事故があったが、この事故の場合も、同空域の航空管制を担当していた管制官が休憩中に、残りの管制官が一人で業務をこなしていた時に起きている。

 したがって、これらの事故を教訓として真剣に再発防止を考えるのであれば、そもそも管制官が一人で業務する(しなければならない)要員体制を見直し、常に2名以上の管制官によるダブルウォッチを義務づけるような規定に改める必要があると思うのだが、米国家運輸安全委員会(NTSB)がどのような調査報告を出すか注目したい。

○ところで、今回の記事を書いているときに見つけた「失敗知識データベース」は、科学技術分野の事故や失敗の事例を分析し、得られる教訓とともにデータベース化したもので、畑村洋太郎・工学院大学教授が統括を努める科学技術振興機構(JST)が無料で提供している。
 こちらはリンクフリーということなので、ぜひとも広く世間に広めていただきたい。
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by azarashi_salad | 2006-09-02 06:45 | 社会 | Comments(2) <:/p>

△色んなスタンスの記事を読んだ方が、より「真実」に近くなる


●ホームから男性転落、朝の武蔵野線乱れ2万人に影響(読売新聞)8月30日

 30日午前7時ごろ、千葉県流山市南流山のJR武蔵野線南流山駅で、同市の土木作業員の男性(60)が下りホームから約1・1メートル下の線路脇に転落し、頭に軽いけがを負った。
 直後に東所沢発東京行き下り普通電車(8両編成)が進入してきたが、ホーム下の「退避スペース」に避けて無事だった。
 流山署の調べによると、男性は酒に酔っていて、「物を拾おうとして落ちた」と話しているという。
 JR東日本によると、この事故で、同線は上下12本が最大30分遅れ、約2万人に影響が出た。


●<JR武蔵野線>ホームから転落も男性無事 千葉・南流山駅(毎日新聞)8月30日

 30日午前7時ごろ、千葉県流山市南流山1のJR武蔵野線南流山駅で、男性(60)がホームから転落。直後に東所沢発東京行きの下り普通電車(8両)が進入してきたが、男性はホーム直下の退避スペース(奥行き約50センチ、高さ約1.1メートル)にいたため、頭に軽傷を負っただけだった。
 千葉県警流山署の調べでは、男性は出勤途中で、「ホームに落とした薬を拾おうとしたが誤って落ちた」と話している。JRによると、同線は西船橋―府中本町間で上下線の運転を約30分間見合わせ、約2万人に影響した。【田村彰子】


○東京駅新幹線ホームで今年5月に起きた、ホームと車両の隙間に幼児が挟まった事故では、どの記事の見出しを見ても幼児の無事よりダイヤの遅れを強調していたことから、(▲酷い「見出し」だ)というエントリーを書いて、日頃は安全最優先といいつつも実際には安全よりダイヤを優先させているとしか思えないマスコミの報道姿勢について問題提起した。

 ところが、今回上で紹介する記事では、ダイヤの遅れに焦点を当てた読売新聞と男性の無事に焦点を当てた毎日新聞とでは、報道スタンスに明らかな違いが見られる。

 読売新聞記事には、「土木作業員の男性」「男性は酒に酔っていて」とも書かれており、平日の朝から酔って線路に転落した男性の非を暗に批判しながら、ダイヤの遅れと国民生活への影響を強調している。

 一方の毎日新聞記事には、「男性は出勤途中」「ホームに落とした薬を拾おうとしたが誤って落ちた」と書かれており、線路に転落した男性を批判するのではなく幸いにも無事だったことを強調している。

○今回紹介した両記事は、同じ事件・事故であっても取材する側のスタンスの違いにより記事内容が異なる「見本」といえるが、現時点では細かな事実関係が不明なため、どちらの記事・見出しが「真実」に合致しているか一概には言えない。

 ただし、好みの問題かもしれないが個人的な感想を言わせていただくならば、読売新聞記事の方は今の社会を反映してか人間に冷たい印象を受ける。

 また、男性の職業(土木作業員)に関して言えば今回の事故とは何ら関連性がなく、一方男性が「酒に酔っていた」のであれば大いに関連性があることから、ニュースを読む側としては記事のイメージに左右されるのではなく、双方の記事から必要な事実をピックアップし、自分の脳内で以下のような記事に変換した方が、より「真実」に近づくのではないだろうか。

●<千葉・南流山駅>ホームから転落も男性無事 朝の武蔵野線乱れ2万人に影響 

 30日午前7時ごろ、千葉県流山市南流山のJR武蔵野線南流山駅で、同市の男性(60)が下りホームから約1・1メートル下の線路脇に転落し、頭に軽いけがを負った。
 直後に東所沢発東京行き下り普通電車(8両編成)が進入してきたが、男性はホーム直下の退避スペース(奥行き約50センチ、高さ約1.1メートル)に避けて無事だった。
 流山署の調べによると、男性は酒に酔っており、「ホームに落とした薬を拾おうとしたが誤って落ちた」と話しているという。
 JR東日本によると、この事故で同線は西船橋―府中本町間で上下線の運転を約30分間見合わせ、約2万人に影響が出た。

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by azarashi_salad | 2006-09-02 06:32 | 社会 | Comments(6) <:/p>