カテゴリ:社会( 175 )

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◆「サービス残業」は違法です(2)

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●前回書いた記事◆「サービス残業」は違法です(あざらしサラダ:10月4日)にplummetさんからコメントを頂いた。 色々と示唆に富んだ意見だったので、ここであらためて記事にして紹介したい。

○前回の記事では、経済不況にかこつけて、多くの民間企業において違法行為(懲役刑)である「サービス残業」が蔓延っている実態を報じたニュース報道を受け、昨年報道された栃木県警のニュースを例を挙げ、公務員である警察官の職場でも「サービス残業」が蔓延しているのではないか、と問題提起したつもりである。

 この記事にコメントを寄せてくれたplummetさんは、『この警官、そうは言っていないように元記事からは読めると思うのですが・・・どちらかというと「100%支給の超過勤務手当がこの程度しかないのは低くて納得できない」と言っているような感じを受けます。・・・実習期間だったということでおそらく全体的に給与や各種手当が低かった可能性も考えられますし』と疑問を呈している。

 これは記事中にも書いたとおり、私が昨年読んだニュースの引用元を明らかに出来なかった(すでにネット記事のリンクが切れていた)ことに原因があるのだが、私が読んだ記事では超勤手当の単価が低いというよりは、実際の超過勤務時間を少なく間引かれているような印象を受けたのだ。
 これについては、今日見つけた下のリンク記事を読んで頂ければわかって頂けると思うが、どうやら私が当初抱いた印象のとおり、この警察官は以前から『超過勤務勤務した時間を実際よりも短く算定され、手当が少ない』と不満をもらしていたようである。
 ということは、やはり栃木県警は違法行為である「サービス残業」を黙認していたことにはならないのだろうか。

●「超過手当少ない」と捜索拒否 栃木県警巡査、懲戒免職

○「十分な超過勤務手当が出ない」として非番の日の出勤を拒み、その後も欠勤を続けたとして、栃木県警は13日、宇都宮南署地域課の男性巡査(28)を懲戒免職処分にした。
 県警監察課によると、男性巡査は8月2日、同署管内で起きた釣り人の行方不明事件の捜索に行くよう、前日に上司から指示された。しかし、2日は非番の予定だったことから、「超過勤務手当が少ないので人事委員会に行く」と命令を拒み、捜索に加わらなかった。その後も、「今後は人事委員会を通さないと県警と話をしない」として出勤せず、年次休暇が切れた9月30日以降も欠勤していたという。
 巡査は会社勤めの後、02年7月に県警に採用された。以前から「超過勤務した時間を実際よりも短く算定され、手当が少ない」と不満をもらしていたという。
 巡査は処分から60日以内に、県の人事委員会に処分への不服申し立てをすることができる。(引用元記事不明)

○誤解しないで欲しいのだが、私はこの警察官が超勤命令を無視して出勤しなかったことを、正しいと考えているわけではない。
 警察官や消防士のように、市民の安全にとって欠かせない業務に従事している者は、病気などでやむを得ない場合を除き、命じられた勤務を安易に断るようなことをして欲しくないと思う。
 一方、警察官や消防士などは上記のような高いプロ意識が必要だからこそ、彼らのモチベーションを引き下げるような「サービス残業」などは決してさせるべきではないと思っている。

 これに関しては、plummetさんのコメントにもあるように、『公務員とは一般の「労働者」と違って「奉職者」です』との意見をよく耳にする。
 私も、もちろん公務員は国民全体の奉仕者だと思っているが、だからといって公務員も国民であり納税者であり労働者である以上、憲法や法律で決められたことは守られるべきだと思う。
 「奉仕者」だからといって違法行為である「サービス残業」が当然視されたり、法律で定められられたことが守られないようであれば、それは例えは悪いが「公務員=奴隷」と見なしていることになりはしないだろうか。

 したがって、私は彼ら(警察官や消防士などの公務員)に強いプロ意識を求めること自体は否定しないが、彼らのモチベーションを引き下げるような誤った「奉仕者」扱いをすると、結果的にそのツケが国民自身に返ってくるのではないかと危惧するのだが・・・。 

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by azarashi_salad | 2004-10-05 20:11 | 社会 <:/p>

◇景品表示法違反(優良誤認)と詐欺の違いとは?

しばらくお待ち下さい
●<虚偽表示>サクランボ果汁、実際はリンゴのグミ販売(毎日新聞:10月4日)

○山形県内で、実際にはリンゴ果汁を使いながら、パッケージに「サトウニシキ果汁使用」などとサクランボの高級品種の虚偽表示をした菓子「さくらんぼグミ」を販売していたとして、公正取引委員会は、販売元の土産物販売・製造会社「タカチホ」と製造元の「札幌グルメフーズ」を景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出したそうだ。
 また、農林水産省もJAS法に違反したとして「タカチホ」に改善策の指示を出し、「札幌グルメフーズ」に厳重注意したとか。

 日本一のサクランボ産地である山形県で、「山形特産さくらんぼ果汁100%グミ」と表示して販売すれば、ほとんどの人は額面どおり信じるだろうから、今回の事件は単なる景品表示法違反と言うよりも詐欺に近い悪質な事件ではないだろうか。
 下のリンクは、公正取引委員会が公表した資料だが、それによると「さくらんぼ果汁100%」どころか「リンゴ果汁100%」となっている。
 これについて「札幌グルメフーズ」は、『当初はサクランボ果汁を入れる予定だったが、甘さと酸味を出すためにリンゴ果汁を使った』と話しているそうだが、どうやってその言葉を信じればいいと言うのだろう。

●公正取引委員会が公表した資料

○実は、このニュースを見て先月報道された下のニュースを思い出した。

●偽森伊蔵で懲役3年求刑 「購入者の屈辱甚だしい」(共同通信:9月21日)

○生産量が少なく幻の焼酎とされる「森伊蔵」の偽物を、インターネットオークションで販売したとして、詐欺罪などに問われた飲食店経営者の公判が大阪地裁であり、検察側は懲役3年を求刑したそうだ。
 論告で検察側は『人気の高い焼酎の偽物を購入させられた被害者の屈辱感は甚だしく、酒造会社の信用も大きく傷ついた。インターネットで大量販売され、社会的影響も大きい』と指摘したとか。

 同じ虚偽表示でも、「サクランボ」(実際はリンゴ)は景品表示法違反で、「森伊蔵」(実際は焼酎)は詐欺罪(懲役3年)である。この違いは一体どこからくるのだろうか。

○そういえば、同じ虚偽表示でも『雪印食品偽装牛肉事件』では関係者らが詐欺罪に問われ、実行犯だった営業調達部長ら5人は懲役2年、執行猶予3年の有罪が確定している。

 そう考えると、今回の事件と「森伊蔵」の事件及び雪印事件との違いが、ますますよくわからない。
 「リンゴ果汁100%」の商品を「サクランボ果汁100%」と偽ることは、本当に『優良誤認』なのだろうか?(どなたか詳しい方教えてください)

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by azarashi_salad | 2004-10-05 12:11 | 社会 <:/p>

◆「サービス残業」は違法です

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●「サービス残業」横行、厚労省が一斉調査へ(読売新聞:10月3日)

○従業員に対して残業代などの割増賃金を適正に支給しない「サービス残業」が横行しているとして、厚生労働省は11月を「キャンペーン月間」に指定し、サービス残業解消に向けた対策に乗り出す方針を決めたそうだ。
 昨年度、労働基準監督署の是正指導を受けて100万円以上を支払った企業が、2001―2002年度の合計を上回る1184社に達するなど、深刻な不払いの実態が判明したためで、全国一斉に企業への抜き打ち調査を実施するほか、フリーダイヤルを各地の労働局に開設するなどして、個々の従業員から情報を集めるとか。

 この記事にも書かれているとおり、『サービス残業は、長引く不況で多くの企業が合理化に取り組む中、人員削減のしわ寄せが従業員に及んで問題が顕在化』している。
 なぜかというと、多くの企業が「リストラ」のひと言で人員削減を強行する一方、人が減らされたあとの業務の効率化や、これまで人が行っていた業務の機械化などの対策を怠っているからである。
 さらには、新たに導入したシステムが導入前に予想したほど上手く機能せず、中にはシステムの障害対応等で新たな負担となっている部署もあるのではないだろうか。
 こうした「組織改革」を抜きに、人件費削減だけを目的とした「リストラ」が横行しているので、人と予算は減っても肝心の業務が減らず、その分「サービス残業」が顕在化しているのだ、と私は思っている。

 ところで、このニュースを見たとき、昨年報道された下のニュースを思い出した。

●「手当少ない」と欠勤の巡査処分(スポニチアネックス:2003年11月)

○栃木県警は、超過勤務手当が少ないことを理由に欠勤を続けたとして、宇都宮南署地域課の男性巡査を懲戒免職処分にしたそうだ。
 県警監察課によると、この巡査は、宇都宮市内で発生した傷害事件の現場検証に参加するよう指示されていた上、前日に鬼怒川で行方不明になった釣り人の捜索も命じられていたとか。このため「超過勤務手当が少ない。納得できないので県人事委員会と話したい」と当日の出勤を拒否し、その後も無断欠勤を続けたらしい。
 この巡査は、9月29日付で本部長に休職届を郵送したが受理されなかったそうだが、これに対して監察課は、「手当は適正に支払われていた。この巡査だけ特に忙しかったわけではない」と話しているとか。

 この記事では、『手当は適正に支払われていた』という表現になっているが、私が昨年読んだニュースでは『手当は(予算の範囲内で)適正に支払われていた』という表現だったように記憶している。
 さらに、県警側の談話として『手当が払われなければ働かないような職員は栃木県警には必要ない』というようなコメントも載っていたはず。
 2003年11月と言えば、まだこのブログを運営していなかった頃のニュースであるが、このような場合に、記事を書いて記録を残しておくことの重要性を、あらためて実感させられる。

 確かに、警察のような市民の安全を守ることを任務としている組織において、命じられた出勤を拒否するような警察官は批判されても仕方がないと私は思うが、この警察官が言っているとおり、もし決められた超過勤務手当が100%支払われていないのであれば、栃木県警も法律違反を犯していることになる。(なんと懲役刑!)

 下のリンクにも書かれているとおり、超過勤務は使用者(勤務時間管理者)が必要に応じて労働者(部下)に命令するものであるが、今回の警察官のように、正当な理由なく出勤を拒否すれば無断欠勤扱いにされてしまうということか。
(この警官の理由が正当かどうかについてはあえて言及しない)
 ただし命令した以上は正規の超過勤務手当を100%支払うことが法律で定められており、予算の範囲内で間引いて支払うような性格のものではない。

【参考】サービス残業は違法です

 これまでの日本型経営では、終身雇用を念頭に置いていたため、経営者も労働者もお互いが、このあたりを曖昧にしていたところがあった。
 しかし、終身雇用が見直されるようになって、労働者側としても『働いた分はキッチリ払ってもらう』という、正当な要求を声に出し始めたと言うことではないだろうか。

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by azarashi_salad | 2004-10-04 17:28 | 社会 <:/p>

♪「安全が守れない」などと言われても困るのだが

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●警官の94%「地域の安全、自分たちだけじゃムリ」(中日新聞:10月1日)

○警察庁は、「地域社会との連帯」と題する本年度の警察白書を公表したそうだ。
 それによると、交番勤務の警察官への全国アンケートで、地域の安全を「警察官だけでは確保できない」とした答えが九割を超え、地域住民や行政機関と連携した活動の重要性を指摘しているとか。

 えっ、納税の義務を果たしている市民としては、警察官に安易に「安全の確保が出来ません」なんて言われても困るのだが、これって、もしかして新手のストライキか。(笑)

 冗談はさておき、この白書では『地域の安全確保に向けた交番と住民との連携については、全体の約三割が「不十分」と回答。その理由として、75・7%が「警察が事件事故に追われ地域住民と連携する時間が不足している」との点を挙げ、「住民側の防犯や警察との連携に関する意識の不足」という回答の二倍前後を占めた』そうだ。

 警察官が、個人的に酒の席でこのような愚痴を言うぐらいはまだ許せるが、警察白書に載せるアンケートに対する回答にしては、少しプロ意識が足りないのではないだろうか。
 百歩譲って、一人一人の警察官がこのような問題意識を持つこと自体はいいとしても、組織としてこのように公表をすると言うことは、「市民の安全確保」が本来業務である警察が、自らの業務を放棄したことにはならないのだろうか。

 さらには、今回の公表が市民を不安に陥れる影響について、警察としてどのように考えているのか疑問に思う。

 バブル以降の景気悪化の影響で、あらゆる業種でリストラによる人員削減が強行され、どの職場も苦しみながら、ユーザーサービスの維持・向上に努力しているのだ。
 そうしたことを想像すれば、安易に「地域の安全、自分たちだけじゃムリ」などと公表する前に、もっと自らの組織改革に知恵を絞り、地域安全のためのプログラムを提起するぐらいでなければ、「警察なんていらない」と言われてしまうと思うのだが・・・。

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by azarashi_salad | 2004-10-01 23:01 | 社会 <:/p>

◇マスコミ倫理とは何か

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●<マスコミ倫理懇>神戸市で全国大会始まる(毎日新聞:9月30日)

○新聞社、放送局、出版社、広告代理店などで構成する「マスコミ倫理懇談会全国協議会」の第48回全国大会が神戸市で開幕したそうだ。
 2日間の日程で、「報道規制と表現の自由」「信頼回復とマスコミ倫理」「戦争報道とメディアの責任」「消費者から見た広告表現と倫理」などの分科会に分かれ、討議を行うとか。

 この「あざらしサラダ」だけでなく、既存マスコミに対する不満の声はいくつかのブログ上で目にするが、マスコミが、自ら「ジャーナリズムの原点」について討議することは、非常にいいことではないだろうか。
 ぜひとも、テーマに掲げた「ジャーナリズムの原点」に立ち返り、弱者の立場から社会悪に対峙するという、マスコミ本来の姿勢を私たちに見せて欲しいと思う。
 ただし、本来こうしたテーマは「議論」するものではなく「実践」することなのだと思う。

●巨人軍が文春に抗議書、「楽天社長に哀願」記事で(読売新聞:9月29日)

○読売巨人軍は、30日発売の週刊文春が「楽天三木谷に『ライブドア潰(つぶ)し』を哀願した巨人軍桃井球団社長」との見出しの記事を掲載することが分かったため、「事実無根の記事で名誉、信用を棄損された」として、発行元の文藝春秋に抗議書を郵送したそうだ。
 巨人軍は、「球団幹部が三木谷社長に面会したり、プロ野球への参入を依頼したりした事実は、今月14日に限らず一切なく、記事は事実無根」と反論。「記事は巨人軍が裏工作を行ったとの印象を与え、巨人軍の名誉、信用を大きく傷つけ、さらにNPBが行う審査の公正さをも疑わせる恐れがある」として、問題の記事の取り消しと謝罪を求めているとか。

 これは読売新聞が昨日報じた記事である。
 前回の記事【ブログ記事の社会的責任について考える】(あざらしサラダ:9月30日)でも書いたとおり、週刊文春が書いた記事が「ねつ造」(虚偽データ)であるならば、そのような「ウソ」を公表する週刊文春の社会的責任は免れないと思うが、その一方、下の記事に見られるような読売新聞社の対応には問題がないのだろうか。

●<巨人>文春の球界再編記事に抗議 広告の一部塗りつぶす(毎日新聞:9月30日)

○読売新聞は、30日付の朝刊で週刊文春の広告の一部を塗りつぶして掲載したそうだ。 広告の原文から「巨人軍桃井球団社長」と「ナベツネ帝国の逆襲」が削除されたとか。
 読売新聞東京本社の広報部は、『週刊文春の雑誌広告の中に、巨人軍について事実無根の中傷記事があることが判明したため、その部分の削除を文芸春秋社に求め、了解を得て掲載した』とコメントしたとか。

 今回、週刊文春に抗議文を送付したのは「読売巨人軍」である。
 もちろん、多くの読者は「読売巨人軍」と「読売新聞社」が一体のものであることは承知しているが、「読売巨人軍」にとって都合が悪いことが書かれているからといって、新聞の掲載広告を「改竄」することは、常日頃、公平公正な報道をうたい文句としている新聞社として許される行為なのだろうか。

 先にも述べたように、週刊文春が報じた事実が「ねつ造」(虚偽データ)であるならば、そのような「ウソ」を公表する社会的責任は免れないと思うし、記事の訂正や謝罪を求めることに何ら異論はないが、だからといって、広告そのものを「改竄」する行為は、いくら週刊文春側が同意した(させられた?)からといって、表現の自由や国民の知る権利を持つ読者からすれば、権利が侵害されたことにはならないのだろうか。

 読売新聞社のHPを見ると、「行動規範」として『取材・報道に当たり、社外の第三者の指示を受けてはならない。また、特定の個人、団体の宣伝や利益のために事実を曲げて報道してはならない』と書かれている。
 ならば、今回のプロ野球ストに関する一連の「社説」などを振り返り、本当にこの「行動規範」に反していないか自問してみてはどうだろうか。

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by azarashi_salad | 2004-09-30 22:31 | 社会 <:/p>