▽どっちもどっち

●夕張を視察し市長らと懇談 武部氏ら「新しい風」(北海道新聞:1月8日)

【夕張】自民党の武部勤前幹事長は七日、新年度から財政再建団体となる夕張市を訪れ、観光施設などを視察、後藤健二市長や市内の各団体の代表者らと懇談した。武部氏は視察後、夕張だけでなく、人口減や高齢化に悩む地域の再生や自立支援に向け、党内にプロジェクトチームを設けることを党幹事長らに要請する考えを示した。
 夕張訪問は、武部氏が会長の政策集団「新しい風」の新生夕張プロジェクトチームの視察として実施。
 同チーム主査の杉村太蔵衆院議員(比例代表南関東ブロック)を団長に、夕張市を含む空知管内が地盤の飯島夕雁衆院議員(比例代表道ブロック)ら五人の衆院議員が参加した。
 後藤市長が、作成中の再建計画で、高齢者や子どもへの配慮を要請したのに対し、武部氏は「未来ある子供たちや、(石炭産業を支え)国に貢献した高齢者の安心や安全をできるだけ応援したい」と述べた。


○今朝のテレビ朝日「やじうまプラス」でこのニュースについて取り上げていたが、夕張市の成人式が募金で行われたこと(以下の記事参照)を杉村議員が知らなかったことに関して、例によってコメンテーターという方々が、「国会議員なら常識」「新聞を読んでいないのでしょうか」と批判していた。

●夕張で若者手作りの成人式 募金への支援に感謝し乾杯(中日新聞:1月7日)

 財政破たんした北海道夕張市の市民会館で7日、新成人が中心となった実行委員会主催の成人式が行われた。例年60万円あった市の補助金は全額カット、繰越金も1万円しかなかったため、新成人らが募金活動などで手作りした。
 式には、帰省した人を含む新成人91人が参加。式典後の「ふれあい交流会」では、晴れ着やスーツ姿で、全国からの支援への感謝の気持ちを込め「ありがとう」の掛け声で乾杯した。
 夕張市では例年、市の補助金で実行委が成人式を行っていたがことしは打ち切られ、専門学校生土屋美樹さん(19)ら実行委メンバーが市内のアルバイト先のコンビニに募金箱を置くなど支援を求めた。
 報道されたことなどもあり、募金や市民のカンパ、全国からの支援金は計約236万円にも上り、励ましの手紙や支援の品物なども多数寄せられた。


○確かに、事前に情報収集もしないで視察する杉村議員もおそまつだが、批判しているコメンテーターも似たようなものだと思うのだが。

 というのも、この前に、先日起きた大韓航空旅客機の秋田空港誤着陸(以下の記事参照)について報じていたが、事故を起こしたパイロットに関して「通常と逆方向から着陸すること自体、このパイロットに問題があるのでは」というトンチンカンな批判をしていたからだ。

●誘導路に誤着陸 大韓機 秋田空港133人乗り(東京新聞:1月7日)

 六日午後零時二十分ごろ、仁川(韓国)発秋田行き大韓航空769便ボーイング737-900型が秋田空港(秋田市)の滑走路でなく、平行している誘導路に誤って着陸した。乗客乗員計百三十三人にけがなどはなく、機体の損傷もなかった。
 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の事情聴取に対し、韓国人機長らは「着陸時は雨で視界が悪く、滑走路がはっきり分からなかった」と話しており、西堀和文調査官は「機長の判断ミスの可能性が高い」と述べた。
 秋田空港管理事務所などによると、誘導路は航空機が滑走路と駐機場を行き来するための通路。滑走路(約二千五百メートル)の南側約百二十メートルに平行し、ほぼ同じ長さだが、滑走路の幅約六十メートルに対し、誘導路は約三十メートルしかない。
 国土交通省によると、同型機は幅約三十四メートル、長さ約四十二メートル。同空港では同日、計三十四便の運航が予定されていたが、当時、空港内には他の航空機はなかった。
 同省秋田空港・航空路監視レーダー事務所によると、管制官は着陸寸前に気付いたが間に合わなかった、という。同省管制課は「誘導路に着陸するミスは今まで聞いたことがない」としており、大惨事につながる恐れもあった。
 空港関係者によると、同機は風向きの影響で計器着陸装置が使えない西側から目視によって着陸した。事故調によると、韓国人機長は三年前から秋田空港での離着陸経験は四、五回あったが、西側から着陸したのは初めてだったという。
 同便は午前十時にソウル近郊の仁川空港を出発し、ほぼ定刻通り秋田空港に到着。折り返しの仁川行きの便は欠航した。
 仙台航空測候所秋田空港出張所によると、当時の視界は十キロと良く、一時間に二・五ミリの小雨、約五メートルの弱い風が吹いていた。


○上の新聞報道では「同機は風向きの影響で計器着陸装置が使えない西側から目視によって着陸した。」とはっきり伝えている。

 つまり、通常と逆方向から着陸したこと自体は、あくまで風向きの影響であって、そのこと自体は何も問題はない。

 こうしてみると、もっともらしくニュースを伝えているコメンテーターという方々が、いかにいいかげんなことを言っているかよく分かるが、ニュースを解説することが仕事であるプロのコメンテーターが新聞を読んでいないことの方がよっぽど問題だと思う。
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by azarashi_salad | 2007-01-08 08:18 | 社会 | Comments(2) <:/p>

Commented by おかにゃん at 2007-01-08 23:20 x
こんばんは。
どうも,一部の国会議員は「夕張市を選挙のネタにしよう」という思いでしか視察に来ているとしか思えないフシがあります。
なぜなら,会うのは市長や地元商工会などの関係者だけであり,実際の住民(特に高齢者)にはほとんど会わないし話を聞かないからです(準備された住民には会ってますが)。
一方,夕張市の成人式,手作り部分が強調されていますが,実は似たような成人式,結構あるのではないでしょうか。もちろん,夕張市の実行委員のがんばりは評価できますが,単なる美談に終わらせないで,「そもそも成人式とは何か?」の原点を見直す良い事例になったのかもしれません。全国的に参考にすべき事案ではないでしょうか。
滑走路の件ですが,そのコメンテーターは「離着陸は常に1方向からのみ」と思っていたのかもしれませんね。事前の勉強不足です。

もちろん,われわれブロガーも,いい加減なことを書かないように常に気を付けなければなりませんね。そういう意味では,この問題は,他山の石としてしっかりと自分自身も見直していきたいと思います。
Commented by azarashi_salad at 2007-01-09 07:29
♪おかにゃんさん、こんにちは。
今回のエントリーでは、世論に影響力のコメンテーターという方々は、結構いいかげんだということに焦点を当てたため、記事の中身には触れませんでした。
テレビや新聞など発言を仕事にしているにもかかわらず、いいかげんなことを言って(書いて)いるところが、オールドメディアがネット上で批判される原因だと思います。
一次情報の提供に留まらず批判(問題提起)するのであれば、オールドメディアは反論の受け皿を用意すべきでしょうね。

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