▽他人の懐具合ばかりを批判するとっても「お上品」なマスコミ

a0008617_1330692.gif●5号館のつぶやきさんのブログに(公務員たたきの一環としての教員たたき)という記事がある。
 記事の方にもコメントしたのだが、この件について取り上げていた先日のテレビ朝日の報道について書いてみたい。


○まず驚いたのが、この件にコメントしていたアナウンサーやニュースキャスター、コメンテイターの論調である。
 彼らは、誰ひとり自らの所得や待遇については言及することなく「Aに比べてBは貰い過ぎ」的な批判に終始していたが、「人の懐具合具合ばかり批判しているけど自分達はいくら貰っているの」と疑問に思うと同時に、見ていて非常に「下品」に感じた。

 唯一、江川昭子さんのみが「ニュース等で報じられているダメ教師は一部に過ぎず、多くの真面目な教師は持ち帰り残業や休日返上で一所懸命やっている。そうした仕事量と所得とを多面的に比較しないで一概に貰い過ぎとばかり断言できないのではないか」と反論していた。

 まさにそのとおりで、私の同級生も高校の教師をしているが、彼の実質労働と給料を比べてみても、とても貰い過ぎているとは思えない。

 これについては、5号館のつぶやきさんも以下のとおり述べている。
 私が知っている小中学校の先生は、たとえ月給が国民の平均よりも4万円高かろうが、休日や自宅でまで公用をこなし、給料以上の仕事をしている強い印象があります。もちろん、中には「月給泥棒」と呼ばれるような生活をしている先生もいるかもしれませんがそれはどんな職業にもいるはずで、現場で働いている先生方はどんなに手を抜きたいと思っても、そうそう抜けない状況にあります。あたりまえのように高給取りの重役や社長さんや会長さんなどのように優雅に暮らしている人はいないと思います。
 そんな現場にいる人に対して、彼らよりも遙かに遙かに高い給料を取っていると思われる東京証券取引所会長などという雲の上にいるような人が「お前らの給料は高すぎる」などと良くも言えるなあというのが正直な感想です。

○そういえば、先の総選挙以降、テレビ朝日の公務員バッシングが「快調」な気がしてならないが、おそらくこの影響が多分にあるのではないだろうか。

●公務員給与引き下げ方針伝える 前原民主代表が労組側に (2005年10月04日朝日新聞)
 民主党の前原代表は4日、連合に加盟する官公部門の労働組合「公務公共サービス労働組合協議会」(公務労協)の幹部と会談し、「人件費やさまざまな待遇についても、無駄があれば削っていく」と、国家公務員の給与水準などを見直す考えを伝えた。

 世論を意図的に誘導するのは、NHKよりも民法のほうがお上手なようだ、笑。
 先ほどのエントリーで「勝ち組」「負け組」と書いたばかりだが、「負け組」同士で足の引っ張り合いしている場合ではないと思うのだが。
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by azarashi_salad | 2005-10-23 13:31 | 社会 | Comments(16) <:/p>

Commented by おかにゃん at 2005-10-23 22:41 x
こんばんは。
仕事の中身を考えずに給与だけで善し悪しを決めるのであれば,国会議員より高い給与をもらっているテレビ局の女子アナをもっと批判するべきでしょうね。
Commented by kouji at 2005-10-23 22:47 x
教員の細かい給料チェックにうなずくだけってのはおかしいですね。
素晴らしい教師特集と一緒に、給料批判の記事とか出したら面白いかと思うが、今テレビではそうゆう多面的な番組が少ないように思う。
公務員の給料が、どの程度が相応しいのかわかりませんが、右から左にお金を動かして、他人の努力で儲けて、規制緩和とやらで税率が低い人達は、批判されずに「勝ち組」と評されていますねぇ。
できれば、儲けている企業から金を取るのか否かとゆう争点で選挙をやってみて欲しいなぁ。
Commented by hirosan551 at 2005-10-23 22:48
勝ち組、負け組って言葉でものごとを考えている時点で、ちょっと下品かと思うのですが。。
あざらしさんはどのように考えられているんでしょうか??
Commented by azarashi_salad at 2005-10-24 00:05
♪おかにゃんさん、こんばんは。
私も、アナウンサーたちの平均所得を調べて記事に載せようと思ったのですが、それをするとこちらも「下品」の仲間になるので止めました、笑。
そうした足の引っ張り合いは、もっと上にいる方々を喜ばせるだけですからね。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-24 00:19
♪koujiさん、こんばんは。
アナウンサーであろうが教師であろうが、本来賃金というものは労働者と使用者との雇用契約で決まるべきもので、回りが貰い過ぎだとか言う性質のものではないと思います。
また、私が子供のころは「人様の懐具合など話題にするものではない」と躾けられたものです。
そうした意味も含めて、この番組を「下品」だと評した次第です。
Commented by stochinai at 2005-10-24 15:53
 azarashi_saladさん、引用していただいたりコメントいただいたり、さらにはTBいただきまして、とても恐縮しております。私のような、いわば政治の素人の素朴な発言を正面から受け取っていただけると、大きな励みになります。これからもよろしくお願いします。
Commented by chaotzu at 2005-10-24 22:27
公務員に合理性のない手当があれば問題視すべきでしょうが、給与の高低比較だけであれこれいいだせば、それこそ嫉妬社会をあおるだけで、きりがないと思います。
ほんとうに足の引っ張り合いですね。なんだか世の中が卑しくなっていきそうで、イヤな気持ちがします。
Commented by bookread at 2005-10-24 22:52
すばらしい教師が一緒くたに給料を下げられるのは嫌ですね~
やっぱりなんらかの評価制度があったほうがいいと思うのですがどうでしょうか?
Commented by yoshihiroueda at 2005-10-25 01:13
単なる給料の多寡の問題とは違って、隠されていたところに問題があると思うのです。我々の税金で支払っているのですよ。いわば我々は雇い主です。良い先生を集めるために必要だというのなら、堂々とやればよいと思います。
もう一点は、bookreadさんが指摘されているように、「多くの真面目な教師は休日返上で...」というその先生たちをより厚遇する評価システムが必要だと思います。一方で夏休み冬休み+週休2日があってぜんぶ休みに使っている先生たちもいるのですから。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-25 06:24
♪stochinaiさん、こんにちは。
私の方こそ、政治なんて全くの素人ですが、昔は人の給料を多いだの少ないだのと論ずるようなことは「下品」なことだと教えられたものです。
いつから変わったのでしょうかね?心が貧しい国になっているなあと思います。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-25 06:31
♪chaotzuさん、こんにちは。
おっしゃるとおり、この報道の仕方は、いわゆる「負け組」同士の間で嫉妬心を煽るものだと思います。
昔から「上見て暮らすな下見てくらせ」なんて為政者がよく使う手なのでしょうが、笑。
職種一つずつ潰していって、最後はサラリーマン皆収入が減ったという結果にならなければいいのですが、それが心配です。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-25 06:40
♪bookreadさん、はじめまして。
コメントとTBありがとうございます。
評価制度はどのような職業にも必要だと思いますが、それと給与水準の話は違いますよね。
合わせて教師というものは、仮にも自分たちや子供たちに物事を教えてくれる存在なのですから、もう少し敬意を表してもいいのではないでしょうか。
誰にも教わらずに読書だけで勉強したという方は別にして、笑。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-25 06:53
♪にぶろぐさん、こんにちは。
私が見た番組では、教師にヤミ手当が支給されているというような話はありませんでしたが、何か隠れて支給されていたのでしょうか?
そうであれば真っ当な批判だと思いますが???

>一方で夏休み冬休み+週休2日があってぜんぶ休みに使っている先生たちもいる

どんな会社にも、与えられた休暇をすべて使い切る社員もいれば、毎日残業している社員もいるのでは?
上にも書きましたが、それと給与水準の話は別ものだと思います。
加えて、個人的には全ての社員が与えられた休暇を使い切れるような社会になって欲しいと思います。
欧米のように、誰でも家族そろってバカンスを楽しめるような、そんな社会を目指したいですね。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-25 07:04
♪みなさん、コメントありがとうございます。
「欧米」で思い出しましたが、先頃読んだ本(タイトルは「成果主義を超える」だったかな)に、日本社会は欧米のような職業別の給与水準というものがなくて企業別になっている、と書かれていました。
「この職業はこの給料水準」という客観的なものさしがあれば、分かりやすいかも知れませんね。
Commented by yoshihiroueda at 2005-10-26 00:07
すみません。私誤解があったようです。人材確保法という法律で規定されたものなんですね。知らされていなかったんではなくて、私が知らなかっただけでした。ただ、時間外や休日勤務の手当の代わりの「教職調整額」(給料の4%)があることや、退職金、年金の計算に入っているってどれだけ知られていたのでしょうね。残業手当は退職金や年金に反映されませんよね。また、管理職になると管理職手当もつくので、二重取りじゃないのかなあ。
それから休みの件ですが、夏休みは教職員にとってまるまる休暇ではなく、研修かなにかに位置づけられているはずです。本当に自己研鑽に使っている人もいるのでしょうけど。
やはり、「平等」ではなく、「公平」な評価とそれにリンクした報酬が必要なのだとおもいます。これは教員に限った話ではなく公務員全体に必要なことと思います。民間企業でも難しいことではありますが。
Commented by azarashi_salad at 2005-10-26 07:11
♪にぶろぐさん、こんにちは。
時間外や休日手当の代わりということは、いわゆる残業手当の代わりですよね。ということは月40万円で1万6千円。時給2千円だとすると8時間分しか支払っていないとも言えますね。
サービス残業は違法ですから、本来はこうした手当を廃止して、残業手当を完全支給すべきと思いますが、恐らくその方が総人件費が嵩むのでは?
夏休みについては、休暇でもないのに仕事をしないのは評価以前の問題だと思います。

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