【連載企画】日本が”核のゴミ捨て場”になる日-震災がれき問題の実像-(第22回)

a0008617_19272049.jpg

(第22回:おわりに・最終回)

2015年3月31日、環境省は「放射性物質汚染対処特措法」見直しの検討に着手した。「中間貯蔵施設」や、宮城、栃木、茨城、群馬、千葉の5県に整備予定の「最終処分場」等の計画に地域住民が強く反発しており、政府・環境省が思い描くように進んでいない。

加えて福島第一原発からは、事故から4年が経過した今でも毎日100億ベクレル単位の放射性物質が環境中に漏れ続けており、このままだと「特措法」が「恒久法」になりかねない状況にある。

この延長線上にあるのが、「特措法」と「原子炉等規制法」の二重規制解消を狙った大幅な規制緩和だ。原発事故以降の放射能汚染拡散を政府が今後も「問題ない」と主張するためには、クリアランスレベルを「特措法」基準(8000Bq/kg)並みに規制緩和することが一番の近道だからだ。

a0008617_19273869.jpg

これを裏付けるかのように、2014年12月22日付けの朝日新聞は、環境省の「指定廃棄物処分等有識者会議」において「再利用の基準は、指定廃棄物の1キロあたり8千ベクレルなのか他の基準なのか整理する必要がある」などの意見が出た、と報道している。

a0008617_19275442.jpg

この規制緩和により、従来は黄色いドラム缶に入れて厳重に管理保管されていた放射性廃棄物が、全国のゴミ処理場で焼却・埋め立て処分され、焼却灰や汚泥などはリサイクルされて日本中を循環するようになる。その時こそ日本が「核のゴミ捨て場」となる日だ。

a0008617_1928208.jpg

この本は「核のゴミ」をテーマにしているが、放射性物質や廃棄物処理の専門的な内容ではなく住民運動の活動記録だ。愛知県を中心に、福岡、大阪、富山、新潟の各地で活動した住民たちの経験知が「見える化」されている。

この連載企画では紹介できなかった池田こみち氏の寄稿、6名の共同執筆者による各地の活動報告、愛知の住民運動に参加した市民の声などは、ぜひ本書を手にとって読んで頂きたいと思っている。

「国策」という強大なものに押しつぶされそうになったとき、普通の住民はいったいどう対応すればいいのか。それらを考える手がかりになれば、と考えて書いた本だ。一人でも多くの方に読んで頂ければと願ってやまない。(了)

※本を読んでみたいと思われた方はこちらから →
■旬報社のページ




***********************************

クリックで救える命がある。
[PR]

by azarashi_salad | 2015-06-19 19:30 | 政治 <:/p>

<< ♪宝探し(6/21) 【連載企画】日本が”核のゴミ捨... >>