【連載企画】日本が”核のゴミ捨て場”になる日-震災がれき問題の実像-(第20回)

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(第20回:「震災がれき」から「核のゴミ」の全国処理へ④)

四国電力の伊方原発を抱える愛媛県では、2012年12月20日付の愛媛新聞朝刊が「伊方の放射線管理区域廃棄物『汚染なし』一般処理」と報道した。この報道を裏付けるかのように、2013年11月7日のNHK報道は「低レベル放射性廃棄物」の搬出を報道している。これはいったい、何を意味しているのだろう。

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「クリアランス制度」は日本社会に十分定着しておらず、政府による「測定方法の認可」や「測定結果の確認」といったプロセスを経なければ、通常の産業廃棄物としては処理できない。

そのルールが大きく見直されようとしているのではないか。なぜなら放射性廃棄物を普通のゴミとして処理する事例が次々と既成事実化しているからだ。放射性物質の従来の規制法である原子炉等規制法を、なし崩し的に規制緩和する杜撰な処理が、いつのまにか進められているように思えてならない。

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2014年8月30日付の朝日新聞記事「廃炉の浜岡原発1・2号機、解体撤去物の搬出開始」によれば、中部電力浜岡原発の廃炉廃棄物も通常の産廃として搬出された。

柏崎刈羽原発(新潟県)から出た「低レベル放射性廃棄物」は、1キロあたりの放射性セシウムが100ベクレル以下であっても、黄色いドラム缶に入れて厳重に管理し、搬出後はコンクリートや土で固め、放射性物質が漏れ出ないように措置していた。

これに対し、中部電力の浜岡原発(静岡県)から出た廃棄物は、クリアランスレベル(100ベクレル)以下とはいえ「一般産業廃棄物として処分したり、リサイクル業者に売り渡したりする」という。法改正ではないものの、明らかに運用面での「規制緩和」だ。

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東海原発の廃炉廃棄物は、専用の処分場ではなく敷地内に埋設処理しようとしている。

2014年9月24日付の読売新聞記事「東海原発 低レベル廃棄物敷地埋設」によると、東海原発(茨城県)は10万ベクレル/kg以下の放射性廃棄物を、原発敷地内に埋設処理するらしい。商業用原発から出る放射性廃棄物を現地の事業所敷地内に埋設するのは、これまでに例がないという。

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「特措法」では、10万ベクレル/kg以下の除染廃棄物(指定廃棄物)であれば、普通の最終処分場(管理型処分場)で処理しても良いとされた。廃炉廃棄物でも、これと同等の処理をしても問題ない、という前例を作りたいのではないだろうか。

(第21回につづく)

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by azarashi_salad | 2015-06-17 18:32 | 政治 <:/p>

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