【連載企画】日本が”核のゴミ捨て場”になる日-震災がれき問題の実像-(第13回)

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(第13回:「絆」のかげで流用される復興予算①)

ここからは「絆」や「みんなの力でがれき処理」と言った耳障りの良いかけ声の裏で、多額の復興予算が被災地以外に流用されていた事実について説明する。

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「必要性」が失われていた広域処理。環境省がそれにこだわり、突き進んだ理由はどこにあったのか。実は、これには復興予算の仕組みが大きくかかわっている。

各自治体は、地域事情に基づきゴミ処理施設の整備を計画し国に交付金(補助金)を要望していた。しかし民主党政権の「事業仕分け」により、環境省最大の予算だった「循環型社会形成推進交付金」の削減を迫られた。

ちょうどその頃、東日本大震災が起きる。そして震災がれきの処理に1兆円を超える復興予算が投入されることが決まった。そこで環境省が目を付けたのが潤沢な復興予算の流用だ。「事業仕分け」で減らされた一般会計の予算を、復興予算で穴埋めする図式だ。

その実現に向けて、環境省は「循環型社会形成推進交付金」に「復旧・復興枠」を新たに設けた。一般会計予算の「通常枠」は減らされたけど、その減額分を復興予算の「復旧・復興枠」で穴埋めしたのだ。

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これは環境省が各都道府県あてに送付した「通達」だ。この「通達」を読めば2011年度補正予算と2012年度予算において、「通常枠」に加えて「復旧・復興枠」を計上した、と明記されている。

そして、この「交付方針」(循環型社会形成推進交付金復旧・復興枠の交付方針について)を定めた理由として「通常枠予算が逼迫している状況を緩和」することが目的であることも読み取れる。

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また、この「交付方針」には「復旧・復興枠」で「処理施設の整備事業」を申請すれば、結果的に震災がれきを受け入れなくても「交付金の返還が生じるものではありません」と明記されている。

さらに、「復旧・復興枠」で申請した事業には「震災復興特別交付税」により「地方負担分」が措置される(全額国が負担してくれる)事も明記されている。これにより、自治体が受け取る補助金総額が大幅にアップする「からくり」だ。

(第14回につづく)

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by azarashi_salad | 2015-06-05 20:27 | 政治 | Comments(0) <:/p>

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