【連載企画】日本が”核のゴミ捨て場”になる日-震災がれき問題の実像- (第2回)

a0008617_18265311.jpg

(第2回:「震災がれき広域処理」とは①)

震災がれきを全国で受け入れよう、みんなで東北を助けよう。そうした声が震災後、日を置かずに広まった。

a0008617_18271793.jpg

震災がれきの受け入れを全国で初めて表明したのは川崎市だ。震災から間もない2011年4月7日、阿部孝夫川崎市長(当時)が福島県を訪れ、震災がれきを川崎市で受け入れて処理したい、と表明したのである。

a0008617_18273714.jpg

阿部市長の受け入れ表明直後から、がれきに付着する放射性物質の汚染拡散を心配する住民から川崎市に対し、問い合わせや抗議が相次いだ。報道によると、13日午前までに電話や電子メールによる苦情は約1700件に達したという。

a0008617_18275892.jpg

このころ、川崎市の担当者は市民の問い合わせに対し「放射能を測定して問題のない廃棄物だけを受け入れる」と回答していた。しかし、この回答だと「低レベル(基準値内)であれば放射能汚染された廃棄物を受け入れて処理する」とも解釈できる。

a0008617_18282357.jpg

この問題には、最初から「市による情報提供不足」が横たわっていた。それを端的に示しているのが、川崎市長と福島県知事の会談を受けて4月8日に公表された川崎市の「報道発表資料」だ。

驚くべきことに、この資料には、放射性廃棄物の扱いについて検討した形跡がどこにも見当たらない。それどころか、4ページの資料のうち3ページにわたって市長の写真を載せていた。市民の苦情が1700件に及んだのも当然だといえよう。

a0008617_18284374.jpg

放射性廃棄物の処理は、解決すべき課題が山積みだ。実際、環境省は2011年5月に「災害廃棄物安全評価検討会」という有識者会議を立ち上げ、議事録を公開しないまま放射能汚染された廃棄物の処理について密室での検討をすすめた。

この検討結果を受けて成立した「放射性物質汚染対処特措法」が、放射能汚染された廃棄物を全国の一般廃棄物処理場(家庭ゴミ処理場)で焼却し、埋立て処理するための根拠法となった。

この特措法は、震災がれきだけでなく除染廃棄物も対象にしている。さらに、今後は原発の廃炉解体作業に伴い発生する廃炉廃棄物にも波及してくるだろう。

(第3回につづく)

※本を読んでみたいと思われた方はこちらから →
■旬報社のページ

***********************************

クリックで救える命がある。
[PR]

by azarashi_salad | 2015-05-19 18:33 | 政治 <:/p>

<< 【連載企画】日本が”核のゴミ捨... 【連載企画】日本が”核のゴミ捨... >>