試されているのは「国民性」ではなく「この国の民主主義」だ

3・11の誓い 日本人の国民性が試される(3月12日付・読売社説)

野田首相が記者会見で、本格的な復興の妨げとなっている被災地のがれき処理について、「国は一歩も二歩も前に出ていかないといけない」と積極的に取り組む姿勢を打ち出したのは当然だ。
その上で、首相は「日本人の国民性が再び試されている」として、自治体や民間企業に、がれきの広域処理への協力を強く要請する方針を表明した。
引き受け自治体が、東京都のほか2県の一部自治体にとどまっているのは極めて問題である。
震災後の混乱の中、被災者たちの冷静な行動と忍耐強さが世界中を驚かせた。がれき処理の問題でも、日本人の結束力を、改めて海外に示すときではないか。

ふざけるな、試されているのは「日本人の国民性」などではなく「この国の民主主義」だ。

東日本大震災:あす1年 細野豪志環境相に聞く現状と課題

◇焼却灰の放射性セシウムを心配される方もいますし、国の示した二つの処理基準に戸惑う声も聞かれます
◎まず、「廃棄物を安全に処理する基準」として、8000ベクレル以下(1キロ当たり)を提示しました。これは、震災後に環境省が専門家を集めて慎重に検討した数字です。

細野大臣は、瓦礫処理の安全基準について上記のように説明しているが、そもそもこの専門家を集めた「災害廃棄物安全評価検討会」は非公開(密室)で行われ、その議事録すら公開されていない。

もっと正確に言えば、第4回検討会までは議事録が作成されていたが、情報開示請求が行われたため、第5回以降は意図的に議事録の作成を取りやめたのである。(以下リンク参照)

◎議事録作成をやめた「災害廃棄物安全評価検討会」

こんな不透明なやり方で決まった安全基準を、一体誰が信じられるというのだろうか。

その一方で、広報活動には40億円という多額の税金を投入し、「痛みの分かち合い」だの「絆」だの、科学的な説明どころかマスコミを総動員した感情的なPRばかりではないか。

事故以降、思えばこの政府がやってきたことは、全て情報の隠蔽だ。

議事録作成、法的義務ない…緊急災害対策本部

<秘密保全法案>有識者会議議事録なし 策定過程の検証困難

国民の生命に関わるような重要な会議なのに議事録も作成せず、全て自分たちだけの決定事項を一方的に国民に押しつける。
事故直後に設定された食品暫定基準や、福島の児童に対する年間被ばく線量20ミリシーベルにしても同様だ。
ここは本当に私たちが住んでいた日本なのか、少し前まで多くの国民が批判していた北朝鮮などの独裁国家と大して変わらないではないか。

この根底にあるものは「民主主義」というものに対する考え方の欠如である。

繰り返すが、瓦礫の広域処理で問われているのは「国民性」などではなく「民主主義」だ。

こんな乱暴なやり方を許していれば、4月から導入される食品の汚染基準も、1ミリシーベルが守られていない国民の年間被曝線量も、二度と事故以前の基準に戻ることはないだろう。

私たち国民全員が、「脱原発」を訴える前に「民主主義」を取り戻すことが先だ、と肝に銘じておく必要がある。

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by azarashi_salad | 2012-03-12 12:11 | 政治 | Comments(0) <:/p>

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