♪NHKの「日放労」にエールを送ろう

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●前回の記事【NHK受信料支払い拒否について考える(2)】では、大西さんの問題提起をベースにNHKの組織が抱える問題について考え、その背景にはNHKの労働組合「日放労」の弱体化があるのではないか、と指摘しました。

■組織改革は内部の強い意志から

○この記事にTBしてくれたガ島通信さんの記事「シマゲジとエビジョンイル」にもコメントしたとおり、私は、NHK組織がこのような状態になるまで放置しておいた「日放労」にも責任の一端があると考えています。

 しかし、海老沢会長の退陣要求にまで踏み込んだ今回の「日放労」の動きについては私も評価しており、また期待もしているからこそ前回の記事では厳しい意見を述べました。
 それは、視聴者・国民の声は運動の「支え」にはなっても、組織を変えていくのは内部の方々の強い決意だと思うからです。

 とはいっても、厳しい批判ばかりだと頑張って拳を振り上げた「日放労」の皆さんの「モラール(意欲)」が低下してもいけないので、今回は「日放労」にエールを送るエントリーを書きたいと思います。

■視聴者や現場を見下した経営者を許すな

○まず、大西さんをはじめ多くの方が、今回のNHK不祥事問題とプロ野球再編問題の共通点をあげていますが、私も以下のような共通点があると思っています。
1、経営側の視聴者の声に耳を傾けようとしない姿勢
2、経営側の現場の声に耳を傾けようとしない姿勢
3、経営側の結果責任をとろうとしない姿勢

 これらは、いずれも経営側が視聴者や現場を見下している姿勢の現れであり、このような姿勢が『10億円の減収を「決算的には吸収できる範囲」』といった経営発言に現れてくるのだと思います。

 プロ野球再編問題では、「たかが選手」発言に代表される経営側の思い上がった姿勢に対して、古田選手を会長とするプロ野球選手会労働組合が、ストライキを背景に「現場やファンの意見に耳を傾けろ」という正当な要求を掲げて、プロ野球ファンのみならず視聴者・国民の圧倒的な支持を背景に、来シーズンも12球団を維持するという「満額回答」を勝ち取りました。

 このように、「正当な要求」を掲げて真剣に経営側とたたかえば国民の支持も得られ、要求の前進が得られることが証明されているのですが、今回の「日放労」の運動に対しては、プロ野球再編問題のときのような視聴者・国民の支持が得られていないように感じるのは何故でしょうか。

■「要求」が真剣でなければ国民の支持は得られない

○以下は、今回のNHK不祥事問題を受けて「日放労」がとってきたこれまでの経緯です。
10月26日:闘争方針案「『04秋』私たちの決断」(要求案)を提起。
11月09日:中央委員会で満場一致で「『04秋』私たちの決断」(要求)を確認。
11月10日:中央要求を経営側に提出。
11月17日~19日:中央交渉が始まるが経営側は議論に応じず。膠着状態打破のため、会長出席の中央経営協議会を求めるが、経営側は応じられないとの回答、交渉決裂。
11月19日:組合は、秋のたたかいを区切ることを決断。

 まず、前回の記事にも書きましたが、「要求」そのものに真剣に経営側と対峙する強い意志が感じられないことがあげられます。
 このようなところにも、「日放労」がこれまで物言わぬ(物言えぬ?)御用組合として活動してきたツケが現れているように感じられるのですが、組合員のみならず本当に視聴者・国民の共感が得られる要求になっているか、もう一度精査することが必要ではないでしょうか。

 さらに理解に苦しむのが、満場一致で確認した「要求」に対して経営側がまともに議論に応じず交渉が決裂しているにもかかわらず、そそくさと「たたかいを区切ることを決断」と交渉を終えていることです
 このように、たった一度の決裂で交渉を打ち切っていることからも、「日放労」の「要求」に対する真剣さが感じられないのです。
 こうした「日放労」の姿勢に対して、組合員のみならず多くの視聴者・国民が不満を抱いているのではないでしょうか。

 「日放労」は、交渉決裂後の今後のとりくみとして「会長への手紙」、「視聴者ハガキ活動」、「たけのこミーティング」の3つの運動を提起していますが、要求」に真剣さが感じられなければどのような運動を提起しても、組合員そして多くの視聴者・国民の支持は得られないのではないかと思います。
 「日放労」の委員長は、プロ野球選手会の古田会長が涙を流しながらプロ野球ファンと国民に訴えた姿をぜひとも思い起こし、ストライキをも辞さない強い決意で経営側が折れるまで粘り強く交渉を続けることが必要ではないでしょうか。

■「日放労」に対する「提言」

○始めにエールを送ると言いながら注文ばかりつけてしまいましたが、最後に、まだNHKの番組を評価して受信料を支払っている一視聴者として、今後の「日放労」の運動に対して以下のとおり提案したいと思いますので、ぜひご検討頂ければと思います。
1、「日放労」のブログを開設し、視聴者・国民の生の声を要求と運動に反映してはいかがでしょうか。
2、「紅白歌合戦」のストライキを背景に、経営側に対して視聴者と現場の意見に真摯に耳を傾けるよう要求してはいかがでしょうか。

 「日放労」のHPでは、「なぜ日放労はストをしないのですか?」という質問に対して、以下のとおり回答しています。
 秋季交渉の前に相次いだ地震や台風の災害のため、多くの組合員が緊急・災害報道や現地での対応にあたっています。この状況の中でストを行えば放送現場に大きな影響を与えますし、なにより視聴者の皆さんが納得しないと判断しました。
 また、弁護士や連合の方に相談しても、「会長の辞任要求」ということで今の日放労がストをするということは、法的な正当性は認められない、という答えを得ていました。ストは、労働条件や労働者の待遇や個々の組合員の処遇などを目的とする場合については、その正当性が認められるとされています。しかし、今回の「辞任要求」では、違法になる可能性が高いとみられています。
 このため、わたしたちはストを掲げずに交渉を重視する選択をしました。

 しかし、先ほども述べたとおり、ただ一度の決裂で交渉を打ち切っている「日放労」の今の運動を見る限りでは、とても「交渉を重視」しているとは、私には思えないのです。
 本当に交渉を重視しているのであれば、やはりストライキを背景に会長を交渉の場に引き出すことが必要ではないでしょうか。

■いっそ「紅白」をストライキしてはどうか

○プロ野球再編の問題でもストライキの違法性を伝える報道がありましたが、受信料拒否というNHKの存亡にまで係わる問題に対して経営側が交渉を拒否している以上、ストライキを背景に交渉に応じるよう要求することは憲法で保障されている労働者の権利ではないか、と私は思います。

 もちろん、国民生活に影響がある災害報道やニュースなどを中止しろというつもりはありませんが、今回の不祥事の現場ともなった「紅白歌合戦」を放送しなくても、国民生活に大きな支障があるとは思えません。
(本当は、詩の盗作で不祥事を起こした「安倍なつみ」が紅白出場を辞退しているのですから、不祥事を起こしたNHKは今年の紅白放送を自粛してもいいのではないかと思います)

 一方、NHKの看板番組である「紅白歌合戦」のストライキとなれば社会的なアピール性も十分あるし、経営側に対してはこれ以上ないほどのインパクトを与えることができるのではないでしょうか?

 このブログの声が「日放労」に届くかどうかはわかりませんが、今回のNHK不祥事に怒りを覚えている多くの視聴者の意見が集まれば、きっと届くのではないかと思うのですが・・・

■みなさまのご意見などを頂戴したいと存じます(日放労ホームページ)

【12/12:タイトル及び一部文章修正】
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by azarashi_salad | 2004-12-12 12:48 | 社会 <:/p>

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