◆日本は「冷淡国家」なのか?

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●地元『日本政府は冷淡』(東京新聞:10月31日)
 拉致された邦人とみられる遺体が見つかったとの報道を受け、イラク地元では、事件発生直後に小泉首相が『テロに屈することはできない』と語るなど、強硬姿勢が突出した感のある日本政府の対応を疑問視する声も聞かれるそうだ。
 主要政党の一つイラク・イスラム党幹部氏は、『小泉首相は当然ながら犯人側の要求を受け入れるなどとは言えない。しかし、あんなに強い調子で言う必要はなかった』と振り返るとか。

○拉致された人質の安否については情報が二転三転していますが、今回日本政府がとった対応策について、イラクでは『イラク人の間では、どうして、経済大国で文明国の日本が、自国の市民の命を冷淡に扱うのか、という疑問が広がっている。この事件で、日本に対するイメージは完全に変わったと思う』との声が上がっています。
 こうした事件が起きた時、政府がとる対応策については色々な意見があるかも知れませんが、私は、次に紹介する江川紹子さん(ジャーナリスト)の発言に共感を覚えます。

●それでも、命は命だ(江川紹子ジャーナル:10月30日)
 これで、本当に大丈夫なのだろうか。今回のイラクでの邦人人質事件を巡る政府の混乱ぶりを見ていると、心配になってくる。いくら「人質の救出に全力を挙げている」と言われても、こんな状況で、いったい何にどう「全力を挙げて」取り組んでいるのだろうか
 今回の事件は、メディアが侃々諤々の議論が交わされた今年春の拘束事件と違って、報道も、世間の人々の意見の応酬も低調だ。台風や地震などの災害に人々の関心が向いていることもあるが、やはり香田さんの行動に共感を得られないためだろう。 
 しかし、それでも命は命だ。一度失われれば取り返しがつかないし、一人の命には、家族や友人などたくさんの人々の思いがつながっている。それに、本人に落ち度が認められるようなケースであっても、政府には邦人保護の義務があり、命を救うために全力を尽くす責任がある。
 今回のようなケースでは、できるだけ時間を稼いで、犯人の居場所を探すなり、交渉に持ち込むしかない。ところが、小泉首相は事件を知った直後に、「自衛隊撤退せず」を明言することで、時間稼ぎや交渉の余地を、自ら放棄してしまった。春の2拘束事件の時も、小泉首相の対応は同じだった。「テロリストとは一切交渉しない」というブッシュ流に習ったのだろうが、果たして懸命なやり方だろうか。
 今は、政府が国民の保護に真剣に取り組むよう、その動きを監視し、尻を叩かなければならない時期だ。日本国の政府は、自国民の命は、一人たりともおろそかにしないという姿勢をきっちりと内外に示してもらわねばならない。そうすることで、明日の私たち自身の命も守られるのだから。

○すでに、一部のイラク人からは『日本は冷淡国家』と見られているようですが、今回の人質事件を受けて、世界は日本という国をどのように見ているのでしょうか?本当に、政府が説明するような日本の国益になっているのでしょうか?
 そして、世界からどのように見られているかよりもっと重要なことは、自国民の保護について、自国に政府に対して尻を叩かなければならないような状況にあることではないでしょうか。

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by azarashi_salad | 2004-10-31 10:20 | 政治 | Comments(0) <:/p>

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