◆「煽り記事」ではないでしょうか

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●ジャンボ旅客機が東京タワーにニアミス(わたくし犬でございます:10月18日)
 そもそも、それほどの低空飛行を行うこと自体が恐ろしいこと。東京タワーの高さは333メートルで、あと約200メートルというほどの距離に近付いたということは、高度600メートル以下の地点を飛んでいたことになります。大小様々な建物が多数ある都市部は、空気の流れが複雑になっているはず。ベテランの名パイロットでも飛行は困難ですから、東京タワーに接触しなかったから良かったというものではありません。ちょうど1カ月前にこれほど恐ろしいことが起こっていたとは。

○上の記事は、いつもお邪魔するはなこさんのブログ記事ですが、マスコミがあのような報道をすれば、ほとんどの人はそう思うでしょうねえというお話です。

 元記事はこちら
●ジャンボ機:東京タワーに”ニアミス” 管制官は交信せず(毎日新聞:2004年10月18日)
 東京湾上空で、バンコク発東京国際空港(羽田空港)行きのジャンボ旅客機が、通常の進入ルートを大きく外れ、東京タワーと高度差約200メートルにまで接近していたことが分かったそうだ。
 同機は約5分間にわたり、都心部の高度400~700メートルを飛行したが、大型旅客機が都心部にまで入り込むのは昼夜を問わず極めて異例で、一歩間違えば、大惨事につながりかねない事態だったとか。

○この記事を書いた毎日新聞の記者が一番問題視しているのは、最後のくだりの『大型旅客機が都心部にまで入り込むのは昼夜を問わず極めて異例で、一歩間違えば、大惨事につながりかねない事態』という部分だと思うのですが、私は、ここに読者に対するイメージ誘導を感じずにはいられません。

 何故かというと、私が住んでいる名古屋市上空も名古屋空港に離着陸する航空機が毎日何十便も低高度で飛んでいるからです。
 先日は、新大阪駅のホームでも低高度で飛行する航空機を見かけましたが、おそらく大阪空港(伊丹空港)に離着陸する航空機も同じような状況ではないでしょうか。
(大阪空港周辺にお住まいの方、よければ教えて下さい)
 したがって、この記者が言うように、大型旅客機が都心部まで入り込むこと=大惨事につながりかねない事態ならば、今すぐにでも名古屋空港と大阪空港に飛行する大型旅客機は全面ストップしなければならないと言うことですが、彼はそこまで考えた上で問題提起したのでしょうか。

 おそらく、東京タワーと大型旅客機というキーワードから、「9.11」テロを連想させれば読者がセンセーショナルに反応するだろうと考えて、わざと世論を「煽る」ような報道をしたのではないか、と私は思うのです。

○センセーショナルな見出しにつられるのではなく、記事に書かれている事実をよく読めば、何が問題の本質か理解できると思います。

 今回の事件で一番の問題は、『オリエント・タイ航空の乗組員が、日本の航空マニュアルを熟知していなかったうえ、進入前に機長も乗組員にそのことを十分説明していなかった』ということではないでしょうか。ようするに、初めて来る空港だったからパイロットが道を間違えたということでしょう
 だから、オリエント・タイ航空は機長を乗務停止処分にするとともに、乗組員に対する再訓練を決めたのだと思います。
 にもかかわらず、今回の事態を受けて国土交通省は「航空路誌」(=「地図」)の見直しを検討しているそうですが、そもそも「地図」をよく読まずに(読めずに?)航空機を操縦するパイロットに対して、「地図」を手直しすることで本当に再発防止になるのか疑問に思います。

●『あわや』 過去7回 沖縄 米軍機とニアミス続発(東京新聞:9月27日)

○これは、9月27日の東京新聞に掲載された記事ですが、沖縄の那覇空港に離着陸する航空機は『民間機は離着陸時、高度約三百メートルを飛び』と書かれているとおり、米軍の都合により、今回のオリエント・タイ航空が飛行した400~700メートルより低い高度での飛行を、常時強いられているそうです。
 私は、こちらの方がよっぽど危険な状況ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

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by azarashi_salad | 2004-10-20 13:08 | 社会 | Comments(0) <:/p>

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