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★今日から「新聞週間」です

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●新聞週間 時代の道しるべとして(中日新聞:10月15日

●[新聞週間]「多メディア時代の使命と責任」 (読売新聞:10月15日)
 今日から『新聞週間』です。
 このブログでも、随分新聞に注文ばかり述べてきましたが、新聞の記事があればこそ、このようなニュースブログも運営できるというものです。
 メディアとブログの対立をいたずらに煽るのではなく、ブログがメディアをチェックするあるいはメディアがケアできない部分をブログが補うような、健全な共存関係を築けたらいいと思います。

○さて、その『新聞週間』についてですが、今日の社説で取り上げているのは中日新聞(東京新聞)と読売新聞だけでしたので、両紙に書かれている内容をざっとチェックしてみました。

 まず『新聞を取り巻く環境』についてですが、中日新聞は『若者を中心に活字離れが進み、報道機関としての新聞の役割は相対的に低下』と述べ、読売新聞も『多メディア時代の競争の中に置かれており、「活字離れ」が言われる中、新聞の存在意義が問われている』と述べるなど、どちらも「活字離れ」と「新聞の存在意義」をリンクして分析しています。
 しかし国民が新聞離れを起こしている原因は、本当に「活字離れ」のせいだけでしょうか

 私は、国民が新聞から離れている原因は、報道内容そのものに不満を覚えているからではないかと思っています。
 以前の記事◇新聞の無読者が若者を中心に大幅増加(あざらしサラダ:4月19日)でも紹介しましたが、新聞を定期購読しない人の中にも「条件が満たされれば定期購読したい」という人が半数余りいるそうで、その条件とは「公正、公平、偏らない内容」「正確な記事」「分かりやすい記事」「テレビに出ていない記事」「明るいニュース」だそうです。
 折角の『新聞週間』ですから、各紙は日頃の自紙の内容を、この条件に照らし合わせて点検してみてはいかがでしょうか。

○続いて『新聞の役割』については、中日新聞は『国民にとって欠かせない情報入手手段であり、ジャーナリズムの中核。ハブのように、新聞はさまざまな情報伝達手段の中心』と新聞を位置づけた上で、『国民の的確な判断を支える確かな情報を伝えること。事実の報道、権力の監視・チェック、そして世論形成』をあげています。
 これに対して読売新聞は、『手軽に、繰り返し読めること、出来事を多面的に伝えていること、記録性が高いこと』を新聞が他のメディアと比べて優れているとして、『「起きたこと」「起きていること」を迅速に、正確に、充実した内容で伝える。読者の知る権利に応える、質の高い「報道」』を新聞の役割としてあげています。

 読売新聞が述べているとおり、私たちは『読者の知る権利に応える質の高い報道』を望んでいますが、問題は、本当にそれが出来ているかということです。
 誰が、どうやって新聞報道が正確な情報だと判断すればいいのでしょうか。
 つまり、これまでマスコミ報道を絶対正しいとする余り、それを市民がチェックするという機能が欠けていたのではないかと思います。
 また、中日新聞が述べているとおり、情報の下りだけを捉えるならば、新聞はハブ(中核)になるかも知れませんが、これからやがて訪れる双方向性のメディアとして捉えるならば、新聞はハブ機能としてネットに一歩も二歩も遅れているように感じます。

○最後に『新聞週間におけるとりくみ』については、中日新聞は『「国民の知る権利に奉仕する報道」という原点を再確認する』そうですが、読売新聞は『新聞への期待の高さを、新聞の責任の重さと受け止め、自省・自戒する』そうです。
 どちらも、想像通りというか当たり前のことをあげていますが、この時ばかりのパフォーマンスで終わらせることなく、ぜひとも自紙を再確認や自省・自戒した結果を読者に公表し、今後の新聞の発展に向けた決意表明をして欲しいと思います。

 その意味では、自らの役割を点検するための『新聞週間』だと思うのですが、読売新聞の社説で気になったのは、わざわざ他紙の事件を引き合いにして『取材相手の信頼を裏切る行為は、国民の新聞への信頼をも損なう自殺行為である。他山の石としなければならない』と主張するところに自省・自戒への姿勢が見られないと感じたのは、恐らく私だけではないと思います。

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by azarashi_salad | 2004-10-15 11:17 | 社会 <:/p>

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