◆「サービス残業」は違法です

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●「サービス残業」横行、厚労省が一斉調査へ(読売新聞:10月3日)

○従業員に対して残業代などの割増賃金を適正に支給しない「サービス残業」が横行しているとして、厚生労働省は11月を「キャンペーン月間」に指定し、サービス残業解消に向けた対策に乗り出す方針を決めたそうだ。
 昨年度、労働基準監督署の是正指導を受けて100万円以上を支払った企業が、2001―2002年度の合計を上回る1184社に達するなど、深刻な不払いの実態が判明したためで、全国一斉に企業への抜き打ち調査を実施するほか、フリーダイヤルを各地の労働局に開設するなどして、個々の従業員から情報を集めるとか。

 この記事にも書かれているとおり、『サービス残業は、長引く不況で多くの企業が合理化に取り組む中、人員削減のしわ寄せが従業員に及んで問題が顕在化』している。
 なぜかというと、多くの企業が「リストラ」のひと言で人員削減を強行する一方、人が減らされたあとの業務の効率化や、これまで人が行っていた業務の機械化などの対策を怠っているからである。
 さらには、新たに導入したシステムが導入前に予想したほど上手く機能せず、中にはシステムの障害対応等で新たな負担となっている部署もあるのではないだろうか。
 こうした「組織改革」を抜きに、人件費削減だけを目的とした「リストラ」が横行しているので、人と予算は減っても肝心の業務が減らず、その分「サービス残業」が顕在化しているのだ、と私は思っている。

 ところで、このニュースを見たとき、昨年報道された下のニュースを思い出した。

●「手当少ない」と欠勤の巡査処分(スポニチアネックス:2003年11月)

○栃木県警は、超過勤務手当が少ないことを理由に欠勤を続けたとして、宇都宮南署地域課の男性巡査を懲戒免職処分にしたそうだ。
 県警監察課によると、この巡査は、宇都宮市内で発生した傷害事件の現場検証に参加するよう指示されていた上、前日に鬼怒川で行方不明になった釣り人の捜索も命じられていたとか。このため「超過勤務手当が少ない。納得できないので県人事委員会と話したい」と当日の出勤を拒否し、その後も無断欠勤を続けたらしい。
 この巡査は、9月29日付で本部長に休職届を郵送したが受理されなかったそうだが、これに対して監察課は、「手当は適正に支払われていた。この巡査だけ特に忙しかったわけではない」と話しているとか。

 この記事では、『手当は適正に支払われていた』という表現になっているが、私が昨年読んだニュースでは『手当は(予算の範囲内で)適正に支払われていた』という表現だったように記憶している。
 さらに、県警側の談話として『手当が払われなければ働かないような職員は栃木県警には必要ない』というようなコメントも載っていたはず。
 2003年11月と言えば、まだこのブログを運営していなかった頃のニュースであるが、このような場合に、記事を書いて記録を残しておくことの重要性を、あらためて実感させられる。

 確かに、警察のような市民の安全を守ることを任務としている組織において、命じられた出勤を拒否するような警察官は批判されても仕方がないと私は思うが、この警察官が言っているとおり、もし決められた超過勤務手当が100%支払われていないのであれば、栃木県警も法律違反を犯していることになる。(なんと懲役刑!)

 下のリンクにも書かれているとおり、超過勤務は使用者(勤務時間管理者)が必要に応じて労働者(部下)に命令するものであるが、今回の警察官のように、正当な理由なく出勤を拒否すれば無断欠勤扱いにされてしまうということか。
(この警官の理由が正当かどうかについてはあえて言及しない)
 ただし命令した以上は正規の超過勤務手当を100%支払うことが法律で定められており、予算の範囲内で間引いて支払うような性格のものではない。

【参考】サービス残業は違法です

 これまでの日本型経営では、終身雇用を念頭に置いていたため、経営者も労働者もお互いが、このあたりを曖昧にしていたところがあった。
 しかし、終身雇用が見直されるようになって、労働者側としても『働いた分はキッチリ払ってもらう』という、正当な要求を声に出し始めたと言うことではないだろうか。

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by azarashi_salad | 2004-10-04 17:28 | 社会 <:/p>

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